在日米軍基地の70%が沖縄に集中―復帰50年でも変わらぬ負担
社会 安保・防衛 政策・行政 地域
「沖縄を平和の島とする目標は50年経過した現在もいまだ達成されていない」―玉城デニー沖縄県知事は本土復帰50年を間近に控えた2022年5月10日、首相官邸で岸田文雄首相に平和で豊かな沖縄を求める「建議書」を手渡した。この50年間、沖縄県は基地問題を巡って政府との交渉を重ねてきたが、いまも在日米軍基地の70%が沖縄に集中するなど、偏重した負担は改善されていない。
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沖縄での米軍基地建設は、太平洋戦争中の1945年4月から始まった。1972年の沖縄の復帰時点で米軍専用施設の面積は約2万8000ヘクタールあったが、米軍との交渉を重ねて約35%が返還され、直近では1万8000ヘクタール余となっている。
しかし、朝鮮半島や台湾海峡での有事に即応するうえでの戦略的な要衝として、米軍は沖縄を重視。他県への移設は進まず、全国にある米軍専用施設の70%超が沖縄県に集中する。米軍施設の面積は、沖縄の県土全体の8.1%を占め、他の基地のある都道府県と比べて突出している。
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