2021年の自殺者2万1007人 : 女性は2年連続増、若者も高止まり
健康・医療 社会 家族・家庭
なかなか出口の見えてこないコロナ禍で、多くの人が、将来が見通せず不安を抱えて暮らしている。2021年の自殺者数は、前年比0.4%減となったが、女性は2年連続の増加で、若者の自殺者も高止まりしている。少しでも前向きな気持ちで日々を過ごせるような環境を今年は取り戻せますように。
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2021年の全国の自殺者数は、20年より74人(0.4%)少ない2万1007人だった。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)は、0.1人増の、16.8人となった。警察庁の自殺統計を基に、厚生労働省がまとめた。
原因・動機別では、「健康問題」が9860人で全体の47%を占め最多。「経済・生活問題」3376人、家庭問題3200人が続いた。
男性は前年比116人減の1万3939人で12年連続の減少。一方、女性は同42人増の7068人と2年連続の増加。コロナ禍の長期化で雇用など先行きへの不安が心理的な負担になっているとみられる。年代別では20代が前年比90人増の2611人、50代が193人増の3618人と増加。小中高生の自殺者数は473人で、20年に次ぐ過去2番目の多さだった。
都道府県別の自殺死亡率は、青森と山梨がそれぞれ23.7人、新潟21.3人、和歌山21.1人、高知20.5人が20人超。神奈川、石川が13.2人で最も少なく、東京は16.3人だった。
厚生労働省では、「自殺の多くは追い込まれた末の死であり、その多くが防ぐことができる社会的な問題」であるとして、保健、医療、福祉、教育、労働その他の関連施策と連携を図り、総合的な自殺対策を推進するとしている。「まもろうよこころ」のページには、LINEなどのSNSや電話で悩み事を相談できる窓口や、自殺対策の取り組みなどの情報を分かりやすくまとめている。
バナー写真: PIXTA