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複雑すぎるよ、日本のシューカツ! : 外国人留学生から見た企業の採用活動の問題点

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「一般常識や国語の問題に短時間で効率的に回答しなければならない適正検査は留学生にとってはハードルが高すぎる!」「内定をもらうまで、いくつの障害をくぐり抜けなければならないのか?」―日本で就職を希望する留学生だから言える、日本企業への愛ある問題提起!

日本で就職したい外国人留学生と企業のマッチングサイトを運営するオリジネーター(本社東京)が実施した就職活動に関するアンケート調査(有効回答数301)で、日本独特の採用活動に戸惑う様子が浮き彫りになった。

「就職活動をしている中で企業選びの参考になったこと」を聞いたところ、「就職情報サイトでの情報収集」46.2%、「就職情報サイトへの登録」42.5%が3位と倍以上の差をつけた。日本人の学生と同様に、留学生にとっても就職情報サイトへの登録が基本となっているようだ。

企業選びの決め手となったことは「給料水準が高い」38.3%、「職場環境や社風が合う」37.0%、「福利厚生が充実している」36.1%のトップ3はほぼ同数。「母国との関わりが持てる」は12.3%とそれほど高くなかった。

日本企業の採用活動に関して改善してほしいことを聞いたところ、「選考プロセスの複雑さ」54.8%、「適正検査」47.2%、「面接の回数が多い」46.5%で、日本特有の選考プロセスに戸惑う外国人留学生が多いことが分かった。自由記述欄には、「外国籍採用の目的の1つは多様性を高めるためなのに、採点基準が日本人と同じなのがおかしい。日本人らしい外国人を求めていると感じた」「知識よりも日本語が優先された」「留学生に対して適正検査で一般常識と国語の問題を出すことに疑問」などの声が寄せられた。

既に日本企業で働いている人や働いた経験がある人に、商慣習やビジネスマナーについての意見を聞いたところ、「報告しなければいけいない人の数が多くて効率が悪い」「仕事の効率ではなく、仕事の時間だけ重視している」「会議が長い。会議で結論が出ない場合が多い」など、耳の痛い指摘が並んだ。

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