進む人口減 : 出生数は6年連続過去最少 、死亡数戦後最多
社会 健康・医療 経済・ビジネス
コロナ禍以降、大学ではリモート授業が積極的に取り入れられ、サークル活動や飲み会で大人数が集まることも少ないという。人と人とのリアルな接触を阻害するコロナは、婚姻数の減少、さらなる少子化という形で、超長期にわたって人間社会を苦しめるのかもしれない。
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厚生労働省の人口動態統計速報によると、2021年の出生数は前年より2万9786人減の84万2897人で6年連続で過去最少を更新した。速報値には海外在住の日本人や、日本在住の外国人の数が含まれており、「日本在住の日本人」の数を示す確定値は、さらに3万人程度少なくなる見通し。
コロナ禍1年目の2020年の死亡者数は11年ぶりにマイナスに転じたが、21年は再び増加。前年比6万7745人増の145万2289人と戦後最多を更新した。公表されている21年1~9月の死因では超高齢化を背景にした老衰や誤嚥(ごえん)性肺炎が増えている。
死亡数から出生数を引いた人口自然減は60万9392人で、初めて60万人を超えた。
婚姻件数も、4.3%減の51万4242組と戦後最少。日本では婚姻前や婚姻外の妊娠を歓迎しないムードが強く、婚姻件数の落ち込みが、出生数のさらなる減少に拍車をかけることが懸念される。
バナー写真 : PIXTA