鎖国はいったいいつまで続く? : 2021年の訪日外国人はたった24万人
経済・ビジネス 社会 旅と暮らし
つい2年前までインバウンド需要をいかに取り込むかが産業界の大きな関心事だった。政府も、訪日外国人客数2020年に4000万人、30年に6000万人と高い目標を掲げていたが、コロナ禍に収束のめどがついたとしてもほぼゼロからの再スタートを強いられることになる。というよりも、いったい、いつ再スタートできるの?
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日本政府観光局発表した2021年の訪日外国人数は、24万9500人と統計を取り始めた1964年(35万2800人)以来の最低を記録した。ちなみに、コロナ禍にあった2020年度の東京メトロ大手町駅の1日平均乗降者数23万2003人と比べると、「年間25万人足らず」のインパクトを実感できるだろう。
訪日客は2013年から7年連続で史上最高を更新し、19年は3188万人だった。政府は東京五輪・パラリンピックが開催されるはずだった20年に4000万人の目標を掲げていたが、コロナ感染拡大に伴い2月以降、水際対策を強化。4月以降は実質的な鎖国状態となり、目標の1割にとどまった。
21年も入国規制は続き、東京五輪が始まった7月は選手やスタッフらの入国で5万人を超えたものの、秋以降は月2万人前後に鈍化した。この結果、コロナ感染拡大前の2019年比で99.2%、20年比でも94.0%減となり、壊滅状態。
22年も変異株・オミクロン株の拡大で水際対策の強化は当面続くとみられ、回復はなかなか期待できない状況だ。果たして、自由に海外と行き来できる日はいつ戻ってくるだろうか。
バナー写真 : 閑散とする成田空港の出発ロビー(ロイター)