日本人女子フィギュア、4人目のメダリスト誕生 : 坂本が北京で銅メダル
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伊藤みどり / 1992年アルベールビル大会 / 銀メダル
145センチメートルの小さな身体で、男子選手並みの高さと滞空時間のあるジャンプを跳び、女子フィギュアを新たな時代に導いた。1988年NHK杯で女子選手として初めて国際大会でトリプルアクセルを成功させ、1989年の世界選手権でも着氷、日本人として初の世界女王となった。
アルベールビル五輪はメダルの重圧からオリジナルプログラム(現在のショートプログラムに相当)では4位と振るわず、フリー前半のトリプルも転倒し、メダルは絶望と思われた。しかし、体力を消耗した終盤に再度チャレンジしたトリプルアクセルを完璧に跳び、逆転の銀メダル。
五輪の歴史で、女子選手最初のトリプルアクセル成功者であり、日本フィギュア史上、初めて日本にメダルをもたらした。
荒川静香 / 2006年トリノ大会 / 金メダル
ショートプログラムで3位につけていたものの、ジャンプの大技を持たないため、金メダルを獲得できるとは本人すら思っていなかった。ところが、優勝候補だったコーエン(米国)、スルツカヤ(ロシア)がともに転倒、ほぼノーミスの完璧な演技をした荒川が日本のフィギュア史上、初の金メダルに輝いた。
04年の世界選手権でコーエンを抑えて世界女王となったが、その翌シーズンから導入された技術を重視する新たな採点基準に苦しんだ。五輪のフリーは世界選手権を制した曲『トゥーランドット』を使い、技術点にはつながらない “イナバウアー” を敢えてプログラムに組み入れた美しいスケーティングで魅了した。
浅田真央 / 2010年バンクーバー大会 / 銀メダル
多彩なジャンプを繰り出す演技で幼少期から天才少女と注目された。荒川が金メダルを獲得したトリノ五輪は「五輪前年の7月1日までに15歳」という国際スケート連盟の規定に86日に足らず、出場はかなわなかった。
「4年後は必ず金」と期待を背負いながらのバンクーバー五輪。ショートで1回、フリーで2回のトリプルアクセル成功という女子史上初の偉業を成し遂げ、フリーでは自己最高得点もたたき出した。しかし、金メダルはかなわず。同い年の宿命のライバル、韓国の金妍児(きむよな)の完璧な演技に屈し、悔しい銀メダルだった。
坂本花織 / 2022年北京大会 / 銅メダル
(記事中敬称略)
バナー写真 : 2022年北京五輪で自己ベストを更新して銅メダルを獲得した坂本花織(ロイター)