コロナ禍の「不安」やや減少 : 若年層も6割は “リアル” を求める
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2021年も新型コロナウイルスに翻ろうされた1年だった。リモートワークの制度が定着して、同僚と顔を合わせるはモニター越し。「会社帰りにちょっと一杯」「みんなで頑張ったから打ち上げ!」も気軽にできなくなった。そんな中、私たちはどんなふうに不安や孤独と向き合っているのだろう。
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築地本願寺(東京都中央区)が、首都圏の18~79歳の男女1600人を対象に、コロナ禍での不安について調査。この先1年間の生活について、「不安で不安でしょうがない」10点、「全く不安がない」0点としてどの程度かを答えてもらったところ平均は5.5点だった。
2020年に実施した同様の調査では6.2点だったので、不安度合いは0.7ポイント改善したことになる。調査を実施した11月は、ワクチン接種が進み新規感染者が減少していたことや、コロナ禍が2年にわたり経験値が積み上がったことが影響したとみられる。
どんなことに不安を感じているのか、具体的な項目を挙げて聞くと、健康や収入への不安は前年よりも数値が減少している一方、「人生の終え方について考えなければならない不安」は3.9ポイント増加。コロナをきっかけに、生き方について改めて考えざるをえなくなったのかもしれない。
18-29歳の若年層では3人に1人が「学びの機会が失われる」「新たな出会いの機会が失われる」「スキルアップをしなければならない」不安を感じていた。自粛生活や学校の休校などによる経験喪失に焦りがあるようだ。
コロナ禍前に比べて行動の制約が増えた今、つながりや体験のあり方について「リアルか?オンラインか?」を聞いた設問では、デジタル機器を自由に使いこなす18-29歳の若年層の方がオンラインを前向きにとらえている。ただ、若年層でも6割はリアルなつながり、リアルの体験を求めており、“新しい生活様式” が浸透しても、人と人とが直接に対面する価値を求める気持ちは失われていないようだ。
バナー写真 : ぱくたそ