新卒就職者の3年以内離職率、高卒37%、大卒31%に減少
社会 経済・ビジネス
大学や高校の卒業直後に就職する「新規学卒就職者」の離職率が、2020年度は学歴別、卒業年別とも、例年に比べ低下した。背景として、新型コロナウイルスの感染拡大による景況悪化などが指摘されている。
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厚生労働省の新規学卒就職者の離職状況調査によると、2018年3月に学校を卒業し、3年以内に仕事を辞めた人の割合(3年以内離職率)は、大学卒が前年比1.6ポイント減の31.2%、短大などの卒業者が同1.6ポイント減の41.4%、高校卒が2.6ポイント減の36.9%、中学卒が4.8ポイント減の55.0%となり、いずれも減少傾向となった。
新型コロナウイルスの感染拡大による景況悪化を背景に、若者が転職を控えたことに加え、従業員に支払われる休業手当の一部を国が支給する雇用調整助成金で雇用がある程度維持されたことなどが要因とみられる。
事業所規模別にみた3年以内離職率は下図の通り。高卒、大卒とも規模が小さいほど離職率が高い。
離職率の高い上位5産業は、大学卒が宿泊・飲食サービス業(51.5%)、生活関連サービス業・娯楽業(46.5%)、教育・学習支援業(45.6%)、医療・福祉(38.6%)、小売業(37.4%)の順。高校卒は宿泊・飲食サービス業(61.1%)、生活関連サービス業・娯楽業(56.9%)、教育・学習支援業(50.1%)、小売業(47.8%)、医療・福祉(46.2%)の順となった。
バナー写真:PIXTA