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衆院、女性比率10%割れ : 形骸化する共同参画法、かすむ “ジェンダー平等”

政治・外交 ジェンダー・性 社会

国民の男女比はほぼ半々。国民の代表である国会議員に占める女性の割合は10%以下。こんなアンバランスな状態で政策決定がなされていて、誰にとっても暮らしやすい社会は実現できる?

10月31日に実施された衆院選に立候補した女性は186人。このうち、小選挙区24人、比例代表21人の計45人が当選した。当選率は24.2%。当選人数は2017年選挙より2人減り、衆院全体に占める女性の比率は9.7%と、10%を割り込んだ。

政党別に見ると、女性の当選者数が最も多かったのは自民党で20人。立憲民主党が13人、日本維新の会と公明党がそれぞれ4人と続いた。

2018年に施行された「政治分野における男女共同参画推進法」は、衆・参議院選挙、地方議会議員選挙で「男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指して行われること」基本原則として掲げた。しかし、今回の選挙で、候補者に占める女性の割合は17.7%にとどまり、共同参画法は早くも形骸化している。

列国議会同盟(IPU)の集計によると、世界190カ国中、女性議員比率が最も高いのはルワンダの61.3%。G7諸国ではフランスの39.5%が最も高い。30%以上の国が60カ国あり、10%を割り込む国は少数派だ。

世界の女性議員比率

順位 国名 女性議員の割合(%)
1 ルワンダ 61.3
17 スペイン 43.4
31 フランス 39.5
39 イタリア 35.7
42 ドイツ 34.9
44 英国 34.2
70 エジプト 27.7
72 米国 27.6
87 中国 24.9
121 韓国 19.0
136 ロシア 16.4
165 日本 9.9

列国議会同盟(IPU)2021年10月時点のデータを基に作成

バナー写真 : 東京8区で自民党の石原伸晃氏を破って当選した立憲民主党の新人・吉田晴美氏(共同イメージズ)

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