ファミレス主要11社、コロナ前から800店減少 : 感染第5波、苦難続く飲食業界
経済・ビジネス 社会 暮らし
小さな子ども連れで食事をしたり、大人数でワイワイとおしゃべりしたりと、肩ひじはらずに楽しめたファミリーレストラン。“黙食” が求められる時代が突如訪れ、苦戦中だ。
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2020年から始まった新型コロナウイルスの感染拡大で、苦しい経営環境が続く飲食業界。東京商工リサーチのまとめによると、レストラン運営の上場主要11社の2021年3月末の店舗数は8322店で、20年2月末の8437店から3カ月で115店減少。コロナ前の2019年12月末の9114店からは793店減少した。
11社のうちコロナ前より店舗が増加したのはサイゼリヤのみで、1085店から7店増加の1092店となった。一方、九州・中国地方を中心にファミリーレストランを展開するジョイフル(882店→682店)、ステーキ宮などを展開するアトム(468店→367店)はコロナ前と比べて2割以上店舗を減らしている。
7月下旬に東京都に発令された緊急事態宣言は8月に入って対象地域が拡大。新規感染者数も各地で最多更新が相次ぎ、日本列島全体が感染第5波に飲み込まれようとしている。大人数での食事の自粛、単価が高くなる夜間時間帯の営業制限などで売り上げ回復のめどは立たない。
東京商工リサーチでは、「既存店をより収益性の見込める別業態に転換し、出店を図るケースも散見されるが、不採算店のスクラップは並行して継続するとみられる。特に、賃料が割高な都心部を中心に見直しは避けられないだろう」と分析している。
集計対象企業 / ゼンショーホールディングス、サイゼリヤ、すかいらーくホールディングス、ロイヤルホールディングス、セブン&アイ・ホールディングス、ジョイフル、グルメ杵屋、木曽路、アトム、WDI、梅の花
バナー写真 : PIXTA