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ブドウは赤、黒に代わって黄緑が人気ーシャインマスカット急上昇

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日本産のブドウが国内外で、人気を集めている。品種改良が進み、色、粒の大きさ、風味など、種類が異なるニューフェースが相次いで登場。中でも種なしで皮ごと食べられるシャインマスカットは値段が高くても売れ行きが好調だ。

アジアを中心に輸出が急増

日本のブドウの輸出量が、2014年以降、急増している。18年には過去最多を記録した。輸出先は、香港や台湾、シンガポールなどが大半を占め、粒が大きくて見栄えがするピオーネやシャインマスカットなどが贈答用として売れている。さらに輸出を増やそうと、粒が落ちにくかったり、日持ちが良かったりする品種の開発が進んでいる。

赤、黒、黄緑…時代とともに人気品種が変化

ブドウの品種は皮の色で、赤系、黒系、黄緑系に分けられる。赤はデラウェア、甲州、甲斐路など、黒は巨峰やピオーネなど、黄緑はシャインマスカット、ナイヤガラといった品種だ。

かつては赤系が全栽培面積の半数近くを占め、品種の主流はデラウェアだった。やがて黒系の巨峰がシェアを伸ばしてトップの座を奪ったが、2003年をピークに面積が減少。代わって勢いを増しているのが、黄緑系のシャインマスカットだ。種なしの大粒で、皮ごと食べられる手軽さが子どもや高齢者に受け、人気に火をつけた。しかも、皮が薄いのにつぶれにくく、日持ちすることも相まって、生産者の評価も上々。2006年に品種登録されてから、毎年2割を超えるペースで面積を急拡大している。

高くても売れ行き好調シャインマスカット

気になる価格だが、人気のピオーネやシャインマスカットは当然、デラウェアや巨峰よりも卸売価格が高い。1キロ当たりの価格は、巨峰1254円、デラウェア1030円に対し、ピオーネ1332円、シャインマスカットは2123円(2020年、東京都中央卸売市場)。同市場への入荷量は、19年にシャインマスカットが巨峰を抜いてトップに躍り出た。高くても、売れ行きがいいことを裏付けた。

果実全体の生産基盤が縮小する中で、ブドウは産出額で健闘する。長年上位を占めていた温州ミカン、リンゴとの差を年々縮め、18年には温州ミカンに次ぐ2番手につけた。シャインマスカットに支えられたブドウの好調はどこまで続くか。

バナー写真:PIXTA

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