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公園・歩道の公共トイレは不人気? ―18歳意識調査 : “ 脱・汚い臭い危険 ” のTHE TOKYO TOILETプロジェクト

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外出先で入ったトイレが清潔で心地よいと、なんだかちょっとトクしたような気分になる。誰もが使う公共のトイレは、街の顔かもしれない。

丸一日絶食するのはなんとか耐えられても、その間、一度もトイレに行けないのは絶対に無理!生きている限り、トイレに行かない日はない。

日本財団が17~19歳1000人を対象に5月に実施した「18歳意識調査」では、約7割の人が外出先で公共トイレを使うことが「よくある」「たまにある」と回答した。

設置場所ごとの公共トイレの利用頻度を聞いたところ、利用率が最も高いのは「百貨店や映画館など商業施設」57.1%、最も低いのが「公園内や歩道」13.5%だった。

設置場所ごとの公共トイレの印象は、「百貨店や映画館など商業施設」は「きれい」65.0%、「安全」24.3%、「明るい」26.3%などポジティブなものが優勢だった。一方、「公園内や歩道」は、「汚い」67.6%、「危険」22.8%、「暗い」23.4%、「臭い」28.6%どネガティブなイメージに塗り固められており、それが、利用しない理由にもつながってるいようだ。

日本財団は「トイレは日本が世界に誇る“おもてなし文化”の象徴」であるとして、性別、年齢、障害を問わず誰もが快適に使用できる公共トイレを同区内17カ所に設置するTHE TOKYO TOILETプロジェクトを進めている。それぞれのトイレのデザインは、世界で活躍する16人の建築家やデザイナーが担当。個性的で、遊び心にあふれ、きれいに使いたくなる公共トイレの実現を目指す。

21年6月には同プロジェクトの9番目として、松濤鍋島公園(渋谷区松濤)に建築家の隈研吾さんがデザインしたトイレが誕生。緑豊かな公園に、分棟タイプの5つのトイレが集落のようになっている。(バナー写真は個室の内観)

隈研吾さんがデザインしたトイレ、「森のコミチ」。5つの分棟は、「車いすで利用しやすい」「子どもにも使いやすい」「着替えができる」などそれぞれに異なる機能を持つ
隈研吾さんがデザインしたトイレ、「森のコミチ」。5つの分棟は、「車いすで利用しやすい」「子どもにも使いやすい」「着替えができる」などそれぞれに異なる機能を持つ

18歳意識調査では、公共トイレをきれいに保つためには、「公共の財産であると理解し、利用者がきれいに使う」54.5%、「清掃回数を増やす」42.3%。「汚したくないと思うおしゃれな空間にする」39.3%が多かった。

建築家の坂茂さんデザインの はるのおがわコミュニティパークトイレ(渋谷区代々木) 「透けるトイレ」として大きな話題を呼んだ
建築家の坂茂さんデザインの はるのおがわコミュニティパークトイレ(渋谷区代々木) 「透けるトイレ」として大きな話題を呼んだ

バナー写真 : ニッポンドットコム編集部撮影

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