コロナ禍でも運動習慣維持―笹川スポーツ財団調査 : アクティブ・スポーツ人口過去最高
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リモートワークが定着して、自宅と駅の徒歩での往復もちょっとした運動になっていたことに気付いた人も多いのでは? スポーツジムは “密” を回避するために利用人数が制限され、以前よりも通いづらくなったという話も聞く。だからこそ、意識して身体を動かそうとした人が多かったのだろうか。コロナ禍においても、運動習慣はまずまず維持されていたようだ。
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コロナ禍に見舞われた2020年、人との接触を減らすことや、外出自粛が求められ、ライフスタイルは大きく変わった。特に、最初の緊急事態宣言が出された昨年の春は、スポーツ施設や公園は利用制限がかかり、スポーツイベントは軒並み中止になった。笹川スポーツ財団が1992年から隔年で実施している「スポーツライフに関する調査」によると、コロナ禍の劇的環境変化があっても、運動習慣を維持した人が多かった。
「週1回以上」「週2回以上」のスポーツ実施率は1992年の調査開始時から漸増していたが、2012年以降は伸び悩みに転じた。ところが、2020年はいずれも過去15回の調査で最も高い実施率となった。さらに、「週2回以上」かつ、「1回30分以上」「運動強度・ややきつい以上」の条件を満たす「アクティブ・スポーツ人口」は22.1%と、2018年に続き最高値を更新した。
スポーツ実施レベルの年次推移を見ると、1992年は全く運動しない人が49.3%と半数近くに上り、「アクティブ・スポーツ人口」はわずか6.6%だった。
調査年ごとに若干のブレはあるものの、全くスポーツをしない人は減少し、「アクティブ・スポーツ人口」の割合が少しずつ増えてきた。2020年もその傾向は変わらず、環境の変化があっても、工夫して運動習慣を維持した人とが多かったようだ。
性別・年代別のスポーツ実施レベルは、女性・男性ともに、「アクティブ・スポーツ人口」の割合は18・19歳が最も高い。一方、「週2回以上」のスポーツを実施している人の割合は70歳以上が最も高く、歳を重ねても体力や健康を維持しようという意欲がうかがえる。
調査は、全国の18歳以上の男女を対象に質問票を配布し、3000人(男女ほぼ同数)から回答を得た。
バナー写真 : PIXTA