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一般会計過去最大の106.6兆円、コロナ対策で膨張 : 借金返済のメド立たず

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2021年度の当初予算は過去最高を更新して106兆円台となった。高齢化の進展による社会保障関係費の増加に加えて、新型コロナ対応のコストが重くのしかかる。

政府が2020年12月21日閣議決定した21年度予算案の一般会計の総額は過去最高の106兆6097億円となった。今年度当初予算を約4兆円上回り、9年連続で過去最大を更新する。当初予算で100兆円を超えるのは3年連続。

歳出のうち最も大きな割合を占めるのが社会保障費で前年度当初比1507億円増加の35兆8421億円。防衛費は、宇宙やサイバーなどの新たな領域の能力強化などで前年度当初比1.2%増の5兆3235億円となり、7年連続で過去最高を更新した。また、今後のさらなる感染拡大などに備え、国会の議決なしで新型コロナ対策に充てることができる予備費を5兆円計上した。

一方、歳入は、税収が20年度当初比9.5%減の57兆4480億円にとどまる。これを補うために、新規国債発行額は同33.9%増の43兆5970億円に膨らむ。歳入に占める借金の割合を示す国債依存度は40.9%となる。

1980年代までは税収と歳出がそれほど大きくかい離しておらず、各年度の国債発行額は15兆円を上回ることはなかった。しかし、バブル経済の崩壊と長期の経済停滞で、たび重なる財政出動や減税政策で収支は悪化、国債発行の増額で穴を埋めてきた。

2010年代に入って税収は回復基調となり、2019年10月には消費税増税も実施したが、20年度は新型コロナウイルス対応のための経済対策で支出が膨れ上がり、国債の追加発行を余儀なくされた。2021年度末の国債発行残高は990兆円となる見通し。超低金利政策によって金利は低く抑えられているが、経済状況の変化によって金利が反転すれば、利払い費が重くなる可能性がある。

バナー写真 : PIXTA

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