選択的夫婦別姓「賛成」70.6%:「反対]は14.4%にとどまる
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棚村研究室と市民団体「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」による合同調査で、調査時期は20年10月22日~26日。質問は「結婚の際の姓のあり方」を尋ねるもので、「賛成」の内訳は「自分は夫婦同姓がよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない」が35.9%、「自分は夫婦別姓が選べるとよい。他の夫婦は同姓でも別姓でも構わない」が34.7%。
性別、年代別にみると、「反対」の割合が高かったのは「50代男性」(23.4%)、「40代男性」(20.5%)、「30代男性」(17.0%)など、男性が目立った。逆に女性は、全年代で「反対」が10%未満と低い数字となった。
また、「別姓が選べないために結婚を諦めたことや、事実婚にしたことはあるか」との質問に対し、「ある」と答えた人は全体で1.3%。「20代男性」(2.4%)、「50代女性」(1.9%)などでやや高い数字となった。このほか男女ともに、年代が高くなるほど「反対」が増える傾向が出た。
「別姓が選べないために結婚を諦めたことや、事実婚にしたことがあるか」との問いに対する回答(%)
ある | ない | 答えたくない | |
---|---|---|---|
全体 | 1.3 | 96.1 | 2.6 |
20代男性 | 2.4 | 92.3 | 5.3 |
30代男性 | 1.7 | 94.9 | 3.4 |
40代男性 | 1.5 | 95.3 | 3.2 |
50代男性 | ― | 97.8 | 1.4 |
20代女性 | ― | 95.5 | 4.2 |
30代女性 | 1.4 | 97.0 | 1.6 |
40代女性 | 1.5 | 95.7 | 2.8 |
50代女性 | 1.9 | 95.4 | 2.7 |
「―」は1%未満で非表示
早稲田大学の棚村政行研究室と市民団体「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」による合同調査
法務省の公式HPによると、夫婦別姓制度とは、夫婦が望む場合には、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の姓を称することを認める制度。現在の民法では、結婚に際して、男性または女性のいずれか一方が、必ず姓を改めなければならない。
ただ、近年では女性の社会進出などに伴い、改姓による社会的な不便、不利益も指摘されており、選択的夫婦別姓制度の導入を求める声が高まっている。最高裁も2015年の判決で、国会での議論を深めるよう求めている。
バナー写真:選択的夫婦別姓制度を求め東京地裁に提訴し、記者会見するサイボウズの青野慶久社長(左)ら=2018年1月9日、東京・霞が関の司法記者クラブ(時事)