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5月以降の妊娠届が急減 : コロナで少子化傾向に拍車か?

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新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が求められ、子どもたちの学校は長期の休校となり、社会全体が委縮し不安に包まれた年だった。先行きの不安が結婚や妊娠という人生の選択にも影響しているようだ。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令されていた5月の全国の自治体への「妊娠届」の件数は6万7919件で、前年同月比17.1%減に落ち込んだ。6月同5.4%減の6万7115件、7月同10.9%減の6万9448件と前年を大きく下回っており、1~7月の累計も前年同期比5.1%減の51万3850件となっている。

妊娠届の件数の推移は1~4月までは2018、2019年とほぼ同じ動きを示していたが、5月からは明らかに傾向が異なっている。新型コロナ流行の影響で病院を受診することに心理的な不安を感じたり、雇用情勢の悪化などで結婚や出産を控える動きが出ている可能性がある。

日本の出生数は終戦直後の第1次ベビーブーム(1947~49年)には250万人、第2次ベビーブーム(71~74年)には200万人を超えていたが、その後は一貫して減り続け、2007年には死亡数が出生数を上回った。第2次ベビーブーム世代も40歳代半ばとなり、出産適齢期から外れつつあるため出生数の下降傾向は今後も続くとみられていたが、新型コロナの流行で下押し圧力が強まりそうだ。

妊娠届は、妊婦健康診査などの母子保健サービスを適切に受けられるよう、厚労省が主に妊娠11週までに市町村に届けることを推奨している。新型コロナの流行が妊娠に及ぼす影響を把握するため、厚労省が全国集計した。

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