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新型コロナ関連倒産が500件に―帝国データ集計 : 飲食店、ホテル・旅館が突出

経済・ビジネス 社会

緊急事態宣言が解除されても、リモートワークが推奨され、通勤電車やオフィス街もコロナ禍発生前とはずいぶんと様子が変わった。長年積み重ねてきたノウハウも集客努力も通用しない環境に耐え切れずに息絶えた中小事業者が半年余りで500件となった。

民間信用調査機関の帝国データバンクの集計で、新型コロナウイルスの影響を受けた企業の倒産件数が9月8日時点で500件に達した。最初のコロナ関連倒産(北海道栗山町の食品製造販売会社)が確認された2月26日から200日弱で500件まで増えたことになる。

負債総額は、2536億1200万円(調査中を除く498件の合計)。100億円以上の大型倒産は3件(同0.6%)にとどまっている一方、5億円未満が411件(構成比82.5%)を占めており、コロナ禍が体力の弱い中小企業者を直撃していることが分かる。

業種別では、緊急事態宣言による外出控えの影響をもろに受けた「飲食店」(69件)、「ホテル・旅館」(53件)が突出して多く、「アパレル小売店」(34件)が続いた。

帝国データバンクは、「業界環境は依然として厳しく、従業員削減などのリストラに取り組んだり、緊急融資を利用する事業者も多い。また、事業継続を断念し、『倒産ではない廃業』として姿を消している事業者が相当数存在している」と指摘している。

バナー写真:PIXTA

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