平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳でともに過去最高 : 女性の過半数が90歳まで生きる
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「人生100年時代」は決して大げさではない。2019年の日本人の平均寿命は1989年と比べて女性は5.68歳、男性は5.5歳延びた。長くなった引退後の人生に必要な資金をいかに確保するのか?少子化が進み働き手が少なくなる社会で医療や介護分野に十分な人材が供給されるのか? 長寿を手に入れたかわりに、考えておかなければならない課題も増えているような気がする。
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厚生労働省のまとめによると、2019年日本人の平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳となり、女性は7年連続、男性が8年連続で過去最高を更新した。1989年の女性81.77歳、男性75.91歳からはそれぞれは5年半以上寿命が延びている。医療分野で技術革新が進んでいることに加えて、高齢者の健康意識の高まりも影響していると考えられる。
2019年に生まれた人のうち、75歳まで生存する人の割合は女性は88.2%、男性が75.8%。90歳まで生存する人は女性51.1%、男性27.2%でいずれも過去最高となった。
平均寿命の前年との差を死因別に分解すると、男女ともがん、心疾患、脳血管疾患、肺炎などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に働いている。
19年生まれの人が将来がんで死亡する確率は、女性19.95%、男性28.20%。いまや、がんは不治の病ではなくなったとはいえ、男女ともに死因のトップ。人類ががんを克服して、がんで死亡する人をゼロにできれば、女性は2.84年、男性は3.54年寿命が延びると推計している。
主な国・地域別の平均寿命
男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|
1 | 香港 | 82.34 | 香港 | 88.13 |
2 | スイス | *81.7 | 日本 | 87.45 |
3 | 日本 | 81.41 | スペイン | 86.22 |
4 | シンガポール | 81.4 | 韓国 | *85.7 |
5 | スウェーデン | 81.34 | シンガポール | 85.7 |
厚生労働省の公表資料を基に編集部作成 *は2018年データ
バナー写真:PIXTA