2020年の梅雨明け:九州以北では平年より1~2週間も遅れ
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気象庁による梅雨明け発表は、奄美が平年日より21日も遅い7月20日ごろ、九州南部は14日遅い7月28日ごろ、九州北部は11日遅い同30日ごろ、四国は12日遅い同30日ごろ、中国は9日遅い同30日ごろ、近畿は10日遅い同31日ごろ、東海と関東甲信は11日遅い8月1日ごろ、北陸は9日遅い同2日ごろ、東北南部は8日遅い同2日ごろだった。沖縄は逆に、平年日より11日早い6月12日ごろだった。
8月の梅雨明けは、関東甲信地方は2007年以来13年ぶり、東海地方は09年以来11年ぶり、北陸は17年以来3年ぶり、東北南部は13年以来7年ぶり。(注 : 東北北部は8月5日時点で梅雨明けしていない)
九州以北の各地では今年、全般的に平年並みか平年よりやや遅い5月末~6月上旬に梅雨入りしており、梅雨の期間がやや長くなったのも特徴だ。太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線が日本付近に停滞し続けた。
長雨と日照不足で、野菜の価格が高騰。農水省の食品価格動向(野菜)調査によると、7月27日から29日の小売価格(全国平均、1キロ当たり)は、ジャガイモが平年比67%高い652円、キュウリは44%高い738円だった。
7月3日から14日かけては、梅雨前線が本州付近に停滞したこともあり、西日本から東日本にかけての広範囲で豪雨が発生。九州を中心に河川が氾濫し、多数の死者・行方不明者が出るなど、甚大な被害を与えた。特に九州北部では、梅雨期間中の6月11日から7月29日までの総雨量が平年の2倍を超える所があった。
また、東北地方を中心に7月26日から数日降り続いた記録的大雨により最上川が53年ぶりに氾濫し、山形県内で住宅への浸水やがけ崩れなどの被害が出た。
バナー写真:近畿地方が梅雨明けし、日傘を差して歩く人たち=2020年7月31日午後、大阪市北区のJR大阪駅前(時事)