サッカーJリーグ再開:特例でJ1、J2下位の降格はなしに
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J1とJ2は2月21日から23日にかけて第1節を実施した直後に中断。J3も3月7日に開幕する予定だったが延期となった。J1に先立ちJ2とJ3は6月27日にそれぞれ再開、開幕した。
選手らの移動で生じる感染リスクを減らすため、7月中はJ1~J3の全チームを東西に分けて、近隣チーム同士の対戦を優先させる日程にする。
最も大きなルール変更は、J1、J2ともに「降格なし」とした点。新型コロナ対策を優先に試合日程、場所を組み直したために、チーム間で「公平性が保てなくなる」ことから特例採用に踏み切った。J2からJ1はリーグ戦上位2チームが自動昇格し、J1参入プレーオフは行わない。J3からも上位2チームがJ2に昇格する。
「降格なし」という環境で、シーズン終盤で上位にいるクラブと下位に低迷するチームのモチベーションの差が顕著に表れるのでは、との懸念の声もある。一方で、引き分けによる「勝ち点1」を得るために守り重視のサッカーをする必要がなくなり、アグレッシブでスリリングな試合が増えるのではとの見方もある。
J1~J3のリーグ戦が終了するのは、例年より3週間ほど遅い12月中~下旬。それでも週に2試合の過密日程が多くなり、各チームは総力戦を強いられそうだ。このため「交代枠は5人」という特例ルールも設けた。
勝ち点(勝利3点、引き分け1点、敗戦0点)の合計点により順位が決まるのはこれまでと同じ。ただ、複数チームの勝ち点、得失点差が同じ場合については、総得点数で決める従来の方式から、該当するチーム間の対戦成績で順位を決める方式に変更した。
2020年のJリーグの昇格・降格ルールと今後の日程
<昇格・降格ルール>
- J1からの降格はなし。昇格はJ2リーグ戦上位2チームの自動昇格。J1参入プレーオフはなし
- J2からの降格はなし。昇格はJ3リーグ戦上位2チームの自動昇格
<今後の日程>
6月27日 | J2再開、J3開幕 |
7月4日 | J1開幕 |
7月10日~ | 5000人またはスタジアム収容数の半数のうちどちらか少ない人数まで観客入場可 |
8月1日~ | 観客は収容数の半数を上限として入場可 |
*2020年シーズンは、J1が7月4日~12月19日、J2が6月27日~12月20日、J3が6月27日・28日~12月20日
(nippon.com編集部調べ)
観客については、J1、J2、J3ともに7月10日以降、5000人またはスタジアム収容数の半数のうちどちらか少ない人数まで入場できるようにする。8月中には、その上限を一律に収容数の半数に引き上げることを目指す。観客に対しては当面、入場時の体温測定が義務付けられ、37.5度以上あると入場を許されない。
また、選手や監督、チームスタッフなど関係者全員約3500人のPCR検査を2週に1回実施し、感染症対応ガイドラインを作成するなど、感染防止を徹底する。
2010~19年 J1 のリーグ戦年間上位チーム
1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
2019 | 横浜F・マリノス | FC東京 | 鹿島アントラーズ |
2018 | 川崎フロンターレ | サンフレッチェ広島 | 鹿島アントラーズ |
2017 | 川崎フロンターレ | 鹿島アントラーズ | セレッソ大阪 |
2016 | 鹿島アントラーズ | 浦和レッズ | 川崎フロンターレ |
2015 | サンフレッチェ広島 | ガンバ大阪 | 浦和レッズ |
2014 | ガンバ大阪 | 浦和レッズ | 鹿島アントラーズ |
2013 | サンフレッチェ広島 | 横浜F・マリノス | 川崎フロンターレ |
2012 | サンフレッチェ広島 | ベガルダ仙台 | 浦和レッズ |
2011 | 柏レイソル | 名古屋グランパス | ガンバ大阪 |
2010 | 名古屋グランパス | ガンバ大阪 | セレッソ大阪 |
バナー写真:中断前のJリーグ今季開幕戦で、攻め込む神戸のアンドレス・イニエスタ(中央)。左はマークする横浜FC の中村俊輔=2020年2月23日、兵庫・ノエビアスタジアム神戸(時事)