誰もが身に覚えあり!? : 緊急事態宣言で1日の歩数3000歩未満が3割に
医療・健康 社会
テレワーク、外出自粛で運動不足――「ああ、私も!」と身に覚えがある人も多いのではないだろうか。健康アプリで体調管理している健康意識の高い人ですら、これだけ歩数が低下しているということは、普段、無頓着な人はさらに危険な状態に陥っているかも。
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新型コロナウイルスの感染拡大で、テレワークの推進や外出の自粛が求められるようになり、オフィス街や繁華街、観光地の人出は激減している。
健康管理アプリなどを提供するリンクアンドコミュニケーションは、同社のアプリ利用者約2万7000人を対象に、行動自粛などが求められる影響前(1月)、自粛要請期(2月末~3月)、緊急事態宣言期(3月末~4月11日)の3つの期間の1日当たりの歩数の変化を分析した。
1月は3000歩未満の人は17.8%だったのに対して、自粛要請期間は20.1%、緊急事態宣言期間は28.4%となり30%近くまで増加しているほか、全般的に歩数が減っている。テレワークの推進で通勤時の歩数がそのままマイナスになり、外出自粛で買い物なども控えている人が多いことが原因と考えられる。
さらに、基準日から2月以降の体脂肪率の増減を分析すると、3月末を境にトレンドに変化が表れている。3月までは順調に体脂肪が減少していた9000歩以上の人も体脂肪率が上昇に転じた。
東京大学大学院医学系研究科の近藤尚己准教授は「身体活動の低下は糖尿病、心臓病、脳卒中などの慢性疾患、うつ病やがんなどさまざまな病気と関係していることが多くの学術研究よって指摘されている。外出を控えながら、新しい形で運動習慣を作れるよう社会全体でサポートしていく必要がある」と指摘している。
バナー写真 : ぱくたそ