日本三名園 : 江戸の美意識は今も
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偕楽園、兼六園、後楽園はいずれも「池泉回遊式庭園」と呼ばれる江戸時代の代表的な庭園形式。御殿の書院などから見て楽しむ座観式とは違い、池を中心とした園路をめぐりながら景観を楽しむのが特徴。
偕楽園
1842年(天保13年)に水戸藩第9代藩主徳川斉昭が造園。偕楽園の名称は、中国の古典『孟子』の「古の人は民と偕(とも)に楽しむ、故に能く楽しむなり」という一節からとったもので、「偕楽園記」では「是れ余(斉昭)が衆と楽しみを同じくするの意なり」と、述べている。
当初は、武士と神官・修験・僧侶など宗教関係者しか入ることができなかったが、次第に庶民一般の入園も認めるようになった。
梅の名所として名高く、園内には約100品種・3000本の梅が植えられている。春は桜、初夏にはツツジ、真夏には緑あざやかな孟宗竹や杉林、秋には萩の花やモミジなど四季折々の植物が目を楽しませる。
- https://www.ibarakiguide.jp/kairakuen.html
- 住所 : 茨城県水戸市常磐町1丁目
- 入園料 : 大人300円、中学生以下と70歳以上150円(開園から午前9時までは一律無料、茨城県民無料)
- アクセス : JR常磐線 水戸駅〜水戸駅北口偕楽園行きバスで約20分
兼六園
加賀藩前田家が金沢城外郭の約3万坪(11.4ha)に造営した藩庭。5代・綱紀の時代から180年の年月をかけて完成させたと伝えられる。
四季折々に表情を変える自然美が魅力だが、とりわけ、雪から木の枝を守るために施される「雪吊り」は冬の風物詩として有名。絵葉書やガイドブックなどにしばしば登場する二本脚の灯籠(とうろう)は、琴の糸を支える琴柱(ことじ)に形が似ていることから、「徽軫灯籠(ことじとうろう)」と名付けられている。
金沢城、金沢21世紀美術館とは隣接したエリアにある。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで3つ星を獲得。
- http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/index.html
- 住所 : 石川県金沢市丸の内1番1号
- 入園料 : 大人(18歳以上)320円 / 小人(6歳~18歳未満)100円
- アクセス : JR金沢駅から北陸鉄道の「兼六園シャトル」「城下まち金沢周遊バス」がそれぞれ15~20分おきに出発
後楽園
岡山藩2代目藩主・池田綱政(つなまさ)が自ら憩いの場として築いた大庭園。領民の入園も認め、能を好んだ綱政は自ら舞う姿を見せたり、継政以後の藩主たちは、参勤交代で岡山を留守にする間は日を決めて庭を見せていたという。1934(昭和9)年に水害、1945(同20年)に戦災に遭ったが、江戸時代の絵図などに基づいて復旧され、江戸時代の姿を大きく変えることなく今日に受け継がれている。
沢の池ごしに岡山城をあおぐ場所が写真スポットとして人気。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで3つ星獲得。
- https://okayama-korakuen.jp/index.html
- 住所 : 岡山市北区後楽園1-5
- 入園料 : 大人(15歳~)410円、シニア(65歳~)140円、高校生以下無料
- アクセス : JR岡山駅から徒歩25分、路線バスで10~15分
バナー写真 : 偕楽園の孟宗竹(偕楽園提供)