自殺者数2万人を下回る: 自殺率はG7で最悪
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2019年の全国の自殺者数は10年連続減のマイナスで、初めて2万人を下回った。
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※2020年の自殺者数の記事はこちら
※2019年の確報値では自殺者は2万人を上回った
2019年の全国の自殺者数は、18年より881人(4.2%)減って1万9959人(速報値)となり、10年連続で前年を下回った。1978年の統計開始以来、2万人を下回ったのは初めて。男性は前年比353人減の1万3937人、女性は同528人減の6022人で、男性は女性の約2.3倍だった。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)も、0.7人減って15.8人となり、過去最少。
自殺死亡率を都道府県別にみると、山梨が22.3人で最多、神奈川が11.5人で最も少なかった。東京は15.2人、大阪は13.5人だった。
国内の年間の自殺者は97年までは長年2万人台で推移したが、98年から14年連続で3万人を超え、03年には最多の3万4427人になった。その後、景気回復や、相談体制の拡充をはじめとする地域の取り組み強化を背景に、12年に3万人を割って以降は10年連続で前年より減少している。
ただ、世界的に見ると日本の自殺率は決して低くはない。OECDの公表データによれば、不名誉にも、98年以降、G7(先進7カ国)のトップを走り続けている。
政府は17年に自殺総合対策大綱を策定。自殺死亡率を26年までに15年比で30%以上減少させることを目標とし、多くの若者が利用するインターネット交流サイト(SNS)での相談対応の強化などに取り組んでいる。
バナー写真 : PIXTA