ローマ教皇、38年ぶりの来日 : 長崎、広島から平和の祈り
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フランシスコ・ローマ教皇が2019年11月23~26日、日本を訪れる。ローマ教皇の来日は、1981年2月の故ヨハネ・パウロ2世以来38年ぶりで2回目。教皇は23日夕に東京に到着。24日に被爆地である長崎市、広島市を訪れ、25日は東京ドームで大規模なミサを執り行うほか、天皇陛下との会見、安倍首相との会談が予定されている。26日に帰国の途に就く。
教皇はかねて、核兵器廃絶を訴えており、被爆地から平和へのメッセージを発信する。訪日に先立ち、「核兵器による破壊が二度と行われないよう共に祈る。核兵器の使用は倫理に反する」と語るビデオメッセージを公表している。
教皇の主な訪問予定地を紹介する。
【長崎爆心地公園】
1945年8月9日に長崎に投下された原子爆弾の落下中心地碑が建つ。爆心地から北東500メートルの場所にあった浦上天主堂の側壁の一部も保存されている。浦上天主堂は1914年建立、当時は東洋一の壮大さを誇るロマネスク様式の大聖堂だった。(長崎市松山町)
【西坂公園】
1597年、豊臣秀吉の禁教令によって、外国人宣教師6人、日本人信徒20人が処刑された殉教の地。1862年、当時のローマ教皇・ピオ9世が26人を聖人に加えた。その100年後の1962年、日本26聖人記念碑(バナー写真)と記念館が建設された。(長崎市西坂町)
【広島 平和記念公園】
1945年8月6日、人類史上初めて投下された原爆の爆心地近くに整備された公園。園内には、原爆ドーム、原爆資料館などがある。建築家の故・丹下健三氏の設計。 (広島市中区中島町)
【東京カテドラル聖マリア大聖堂】
1899(明治32)年に聖母仏語学校の付属で建てられた聖堂。当時は木造ゴシック式の建物だった。1945年、第二次世界大戦の東京大空襲によって焼失。現在の大聖堂は1964年に再建されたもので、故・丹下健三氏の設計。(東京都文京区関口)
【上智大学】
ローマ教皇ピウス10世がイエズス会に対して日本にカトリック精神に基づく高等教育機関の設立を要請し、1913年に開学した。校名の「上智」は「人を望ましい人間へと高める最上の叡智」の意味。海外ではSophia Universityとして知られる。学内に2つの聖堂(クルトゥルハイム、聖イグナチオ教会)がある。(東京都千代田区紀尾井町)
バナー写真 : 長崎市の西坂公園にある日本26聖人碑(PIXTA)