3年以内の離職者 大卒で3割 高卒では4割
経済・ビジネス 社会
大学や高校の卒業直後に就職する「新規学卒就職者」。そのうち大卒で3割、高卒で4割が就職後3年以内に離職していることが分かった。就職後3年以内の離職率には、卒業時の就職環境が影響を及ぼしているとの指摘がある。
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厚生労働省は10月、2016年3月に大学などを卒業した新規学卒就職者について、就職後の3年以内の離職状況を取りまとめた。それによると、大学卒32.0%(前年比0.2ポイント増)、短大卒など42.0%(同0.5ポイント増)、高校卒39.2%(同0.1ポイント減)、中学卒62.4%(同1.7ポイント減)だった。
これまでの推移をみると波があり、同省は、新規学卒者の就職率が低い(就職環境が厳しかった)年は、離職率が高くなる傾向があると指摘。離職率に影響を及ぼす要因の一つとして「卒業時の就職環境」を挙げている。
大卒、高卒ともに規模が小さい事業所ほど離職率が高い傾向にある。5人未満の事業所では、大卒が57.7%(同0.7ポイント増)、高卒は64.9%(同0.6ポイント増)だった一方で、1000人以上の事業所では、それぞれ25.0%(同0.8ポイント増)、26.0%(同0.7ポイント増)にとどまった。
離職率の高い産業は、大卒、高卒のいずれも「宿泊業・飲食サービス業」がトップで、2位、3位は順に「生活関連サービス業・娯楽業」、「教育・学習支援業」だった。大卒では、これに「医療、福祉」「小売業」、高卒では「小売業」「不動産業、物品賃貸業」が続いた。
バナー写真:(Rina/PIXTA)