札幌の夏も意外と暑い! : 7月末から8月上旬は連日30度超え
スポーツ 社会 東京2020
2020年東京五輪のマラソンと競歩の開催地を札幌にする案が急浮上している。確かに、東京に比べると札幌の気温は低い。しかし、過去30年の平均である「平年値」と比べると、今年の札幌の夏は暑かった。これも温暖化の影響か?いまや、札幌の夏も油断はできない。
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国際オリンピック委員会(IOC)は10月16日夜、2020年の東京五輪のマラソンと競歩の開催地を札幌に移す検討に入ったと発表。9月にカタール・ドーハで開催された世界陸上のマラソンや競歩では深夜スタートにもかかわらず多くの途中棄権者が出たことで、東京の猛暑への懸念が高まったためとみられる。
2019年7月24日~8月9日(20年の五輪開催期間に相当)の東京と札幌の最低・最高気温の推移を見ると、札幌の気温が低いことは一目で分かる。最低気温は札幌がおおむね20-25度の間で推移しているのに対して、東京はほとんどの日が25度以上。マラソン、競歩とも早朝スタートの予定だが、それでも25度以上という過酷な条件下での競技となる。
ただ、気温はその時々の気象条件によって振れ幅が大きく、2019年のデータがそのまま2020年に当てはまるわけではない。そこで、世界気象機関(WMO)加盟国では、西暦の末尾が1となる年(10年ごと)にその直前30年間の値を平均したものを「平年値」として公表している。現行の平年値(1981~2010年までの30年間)で同じ期間の東京と札幌の気温を比較すると、最低気温・最高気温ともに札幌の方が4~6度低いことが読み取れる。
ただし、平年値では札幌の最低気温が20度以下で推移しているのに対して、19年は20度を下回ったのは2日だけ。最高気温の平年値は26-27度での推移だが、19年は30度超えの日の方が多かった。いまや、札幌も猛暑注意なのかも…。
バナー写真 : PIXTA