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2019年春大卒者の78%が就職:9年連続で上昇=学校基本調査

社会

2019年春に大学を卒業した学生のうち、就職者の占める割合は78.0%と、前年度から0.9ポイント上昇した。

文部科学省が発表した2019年度の学校基本調査(速報値)によると、今春に大学の学部を卒業した57万2640人のうち、就職した人は44万6887人で、その割合が前年度より0.9ポイント増の78.0%となった。

企業が若者の新規採用に前向きで、雇用環境が改善したことが背景にあるとみられ、リーマン・ショックなどの影響により急激に落ち込んだ翌年の2011年度以降、9年連続の上昇。

就職者のうち、正規の職員・従業員(雇用期間の定めがない)として採用された人は43万964人と前年度より1万1876人増え、卒業者全体の75.3%(前年度比1.2ポイント増)を占めた。フルタイムの契約社員・派遣社員など非正規は1万5923人(2.8%)だった。

その他の主な内訳をみると、大学院や海外の大学等への進学者が6万5351人(11.4%)、進学も就職もしない人が3万8229人(6.7%)、パート、アルバイトなどの一時的な仕事についた人が8165人(1.4%)だった。

就職先を産業別にみると、卸売・小売業が15.3%で最も割合が高く、次いで医療・福祉の12.7%、製造業12.1%、情報通信業10.4%などの順だった。

2019年大学卒業者の産業別就職先(%)

建設業 4.6 6.6 2.6
製造業 12.1 14.7 9.5
情報通信業 10.4 12.2 8.7
卸売・小売業 15.3 15.9 14.7
金融・保険業 6.8 6.1 7.5
教育・学習支援業 7.3 5.6 9.0
医療・福祉 12.7 6.1 19.3
サービス業 6.1 6.8 5.3
公務 6.1 7.3 4.8
その他 18.6 18.7 18.6

出所:文部科学省の学校基本調査

バナー写真:2019年資生堂グループ合同入社式。中央は魚谷雅彦社長兼CEO=2019年4月1日、千葉県浦安市(時事)

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