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首都圏の通勤地獄改善せず : 混雑率、東西線が最悪

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働き方改革の一環としてテレワーク(自宅などでの勤務)を導入する企業が増えているというが、利用している人はごく一部なのだろうか。東京圏の通勤地獄に改善の兆しなし。

国土交通省が公表した2018年度の「全国の鉄道主要区間の混雑率」調査によると、東京圏の鉄道路線のうち11路線がピーク時における混雑緩和の目標とされる混雑率180%を上回った。中でも最悪の東京メトロ東西線は199%で「体が触れ合い相当圧迫感がある」とされる状態(同200%)にほぼ達していた。

混雑率はその路線で最も混み合う時間帯1時間における混雑度合いの平均値。同省は【100%=乗客全員が席に座り、つり革などにつかまることができる定員乗車】【180%=折りたたむなど無理をすれば新聞を読める】【200%=体が触れ合い相当圧迫感があるが、週刊誌程度ならなんとか読める】と定義している。

今回180%を超えたのは東西線のほか、総武線や横須賀線、南武線、東海道線などJR東日本の8路線と日暮里・舎人ライナー(東京都交通局)、田園都市線(東急)。

混雑率180%を超える11路線(すべて東京圏)

路線 鉄道会社 混雑率
東西線 東京メトロ 199
横須賀線 JR東 197
総武線(各駅) JR東 196
東海道線 JR東 191
日暮里・舎人ライナー 東京都交通局 189
京浜東北線 JR東 185
南武線 JR東 184
埼京線 JR東 183
中央線(快速) JR東 182
田園都市線 東急 182
総武線(快速) JR東 181

国土交通省のデータを基に編集部作成

一方、三大都市圏の主要区間における平均混雑率は、東京圏(31区間)の163%に対し大阪圏(20区間)が126%、名古屋圏(8区間)が132%だった。鉄道各社は輸送力の増強によって混雑率緩和に努めてきたが、地方からの人口の流入が続く首都圏では、混雑緩和のペースが鈍く、いまだ通勤地獄からの解放は実現していない。

国土交通省では、東京圏主要31路線については、最混雑時間帯の前後の1時間(ピークサイド)の平均混雑率も併せて公表。通勤時間を1時間ずらせば、混雑が緩和されることを見える化し、オフピーク通勤を促す。例えば、混雑率199%の東西線も、1時間後ろにずらせば126%となり、比較的ゆったりと出勤できる。

バナー写真 : PIXTA

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