長生きできても日本の幸福度は58位、G8中でワースト2-国連委嘱調査

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人々が長生きできても、自由や寛容さで劣る日本の幸福度は世界58位。主要8カ国(G8)の中ではロシアに次ぐ低さにとどまっている。

国際連合からの委嘱で行われた調査「世界幸福度ランキング2019」(156カ国対象)によると、1位は前年に続きフィンランド。高水準の社会福祉が行き渡っている北欧諸国が、トップ10のうち5つを占めた。これに対し米国は19位、日本58位、中国93位。G8の中で最下位はロシアの68位だった。

このランキングは、「一人当たり国内総生産(GDP)」や「健康寿命」「社会貢献などの寛容度」「困ったときの社会的支援」「人生選択の自由」「政権・企業の腐敗」など6つの要素から得点化した。高齢化の進む日本は平均余命が世界2位と上位にある半面、「自由」(64位)や「寛容さ」(92位)などが低位にある。また経済大国としての地位低下を反映して、一人当たりGDPは24位にとどまった。

日本は18年に続き幸福度の順位を下げている。また、05-08年から16-18年にかけての幸福度が増したのは132カ国中78カ国に上ったのに対し、日本は低下組。最も幸福度が低下したのはベネズエラ、次いで内戦で多くの犠牲者を出しているシリアだった。

バナー写真:PIXTA

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