東京で暮らす外国人、過去最多の55万人 : 新宿区は全人口の12.4%に
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東京都で暮らす外国人は2019年1月1日時点で55万1683人となった。東日本大震災以降、一時的に外国人人口は減少したが、2014年に再び増加に転じ、以降は増加のペースが上がっている。東京の全人口に占める外国人の比率は、2000年の2.44%から、19年には3.98%となった。
都内在住外国人の84%に相当する46万5191人が23区内に住んでおり、中でも新宿区は4万3068人と飛び抜けて多い。新宿区の全人口に占める外国人の割合は12.40%に上る。人数では、江戸川区3万5710人、足立区3万1706人、豊島区3万223人がこれに続く。外国人比率では、豊島区10.06%、荒川区8.79%、港区7.81%も高かった。港区は各国大使館や外資系企業が集積していることが関係しているとみられる。
都内在住の外国人の国籍は、中国が21万3767人と全体の38.8%を占め、韓国(16.8%)、ベトナム(6.6%)、フィリピン(6.0%)、ネパール(4.9%)と続く。1985年時点では韓国・朝鮮籍、中国、米国で8割を超えていたが、近年はアジアを中心に多国籍化が進み、東京が多様な文化や価値観の人が共生する街となっていることがわかる。19年1月1日時点では、184カ国・地域の人が都内で暮らしている。
中国人は23区内にまんべんなく居住しているが、ベトナム人、ネパール人、ミャンマー人は新宿区、豊島区に集中。米国人は全体の17.6%が港区に居住、世田谷区、渋谷区も多い。
一方、都内で暮らすインド人の34.2%にあたる4148人が江戸川区で暮らしている。コンピュータの誤作動が懸念された「2000年問題」への対応が求められた頃、高度なIT系人材としてインド人技術者に注目が集まった。来日したインド人が、金融やIT系の企業が集まる大手町、茅場町、日本橋などへのアクセスが良い東京メトロ東西線の西葛西駅周辺に住み始めたのが、江戸川区集住のきっかけではないかと言われている。最近では、西葛西は「リトルインド」と呼ばれるようになり、本場の味を求めるカレー好きの日本人からも注目されている。
バナー画像:PIXTA