【Photos】大曲の花火 花火の世界最高峰

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毎年、夏を中心に日本全国で約500の花火大会が開催される。中でも秋田県大仙市の「全国花火競技大会 大曲の花火」は、日本最大の花火大会として有名だ。花火を追い続ける写真家が捉えたその美学を紹介する。

秋田県大仙市「全国花火競技大会 大曲の花火」は、日本の「全国花火競技大会」の中で茨城県土浦市「土浦全国花火競技大会」と双璧をなす二大花火競技大会の一つといわれている。

この大会は、「創造花火」の発祥地としても知られる。「創造花火」とは、花火が円(まる)くなくても良いとした考えに基づいて開発された、形にこだわらない新しい花火で、この競技部門はここで生まれた。また、「昼花火」の競技部門も大曲でしかみられないものだ。

「ワイドスターマイン(速射連発)」に、日本で初めて音楽を採り入れて演出したのも大曲だった。花火大会が終わりを告げると観覧者がペンライトを振り、川岸にいる花火師もライトを振る情感溢れる景色も20年前に大曲から始まり、いまや全国各地でみられるようになった。

しかし、日本の花火大会とは面白いもので、これぞ日本一といわれる特徴を持った花火大会が、全国に数多く存在している。それだけ日本の花火は懐が深く、全国各地で切磋琢磨(せっさたくま)するから、毎年、どんな花火に出会えるかと思うだけでもうワクワクしてしまうのだ。

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世界を魅了する大曲の花火

毎年趣向を凝らした演出がある、大会主催者の提供花火。大曲の花火大会では競技者である花火師が打ち上げる花火がメインだが、その他に地元企業や主催者が上げる花火がある。
毎年趣向を凝らした演出がある、大会主催者の提供花火。大曲の花火大会では競技者である花火師が打ち上げる花火がメインだが、その他に地元企業や主催者が上げる花火がある。

球形に開く割物(わりもの)花火。菊をイメージしたもので花びらが四重の輪で表 現されている。輪の数が多くなるほど難易度が高くなる。
球形に開く割物(わりもの)花火。菊をイメージしたもので花びらが四重の輪で表 現されている。輪の数が多くなるほど難易度が高くなる。

柳の姿をイメージした花火。枝垂(しだ)れた先が点滅している。
柳の姿をイメージした花火。枝垂(しだ)れた先が点滅している。

夜花火の競技の標準審査玉で、この花火を基準に採点が行われる。
夜花火の競技の標準審査玉で、この花火を基準に採点が行われる。

様々な光彩が重ね合わされた「創造花火」。
様々な光彩が重ね合わされた「創造花火」。

光彩が5回変化する花火。光彩の変化が観る者を魅了する。
光彩が5回変化する花火。光彩の変化が観る者を魅了する。

昼花火の「スターマイン(速射連発)」。
昼花火の「スターマイン(速射連発)」。

昼花火の競技で打ち上げられた「煙竜」。花火がゆっくりと降りていくように落下傘が付けられている。この落下傘は夜の花火にも付けられる。
昼花火の競技で打ち上げられた「煙竜」。花火がゆっくりと降りていくように落下傘が付けられている。この落下傘は夜の花火にも付けられる。

昼花火の競技で打ち上げられた「煙菊」。菊の花がイメージされている。
昼花火の競技で打ち上げられた「煙菊」。菊の花がイメージされている。

ナイアガラの滝をイメージした花火「ナイアガラ」。横幅500メートルに仕掛けられたダイナミックな花火が夜花火のオープニングを飾った。
ナイアガラの滝をイメージした花火「ナイアガラ」。横幅500メートルに仕掛けられたダイナミックな花火が夜花火のオープニングを飾った。

「ナイアガラ」の上空に打ち上げられた「ワイドスターマイン」。
「ナイアガラ」の上空に打ち上げられた「ワイドスターマイン」。

「ナイアガラ」の上空に打ち上げられた「ワイドスターマイン」。
「ナイアガラ」の上空に打ち上げられた「ワイドスターマイン」。

「ナイアガラ」の上空に打ち上げられた「ワイドスターマイン」。
「ナイアガラ」の上空に打ち上げられた「ワイドスターマイン」。

大会主催者が提供した「ワイドスターマイン」。
大会主催者が提供した「ワイドスターマイン」。

フィナーレを飾った「特大スターマイン」
フィナーレを飾った「特大スターマイン」

桜の花をイメージした「創造花火」
桜の花をイメージした「創造花火」

写真と文=泉谷 玄作

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