海の中へ潜るように巡る大阪「海遊館」:巨大ジンベエザメ、まん丸なワモンアザラシが人気
Guideto Japan
旅- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
大阪ベイエリアの人気スポットとして、ユニバーサルスタジオジャパンと双璧を成す「海遊館」(大阪市港区)。「天保山ハーバービレッジ」の中心施設で、ジンベエザメが遊泳する巨大水槽で知られる水族館だ。
大阪メトロ中央線「大阪港」駅から5分ほど歩くと、ハーバービレッジの最も海側に、翼を広げたような青と赤の建物が見えてくる。海遊館のコンセプトは「リング・オブ・ファイア(環太平洋火山帯)」と「リング・オブ・ライフ(環太平洋生命帯)」で、青は海、中央の赤は自然豊かな大地を生んだ火山をイメージしたという。館内の水槽でも、環太平洋地域に生息する海の生き物を中心に飼育・展示している。
スロープを下りながら、海中散歩気分で鑑賞
大規模な建物のため、館内を巡るのは一苦労に思えるが、見学ルートはとてもスムーズかつユニーク。エントランスビルから入館すると、3階から8階までエスカレーターで一気に昇り、中央の巨大水槽の周囲に設置された、らせん状のスロープを下りながら、左右の水槽を眺めていく。
8階はコツメカワウソがいる「日本の森」水槽で、自然光が降り注ぐ。そこから薄暗いスロープに入ると、進行方向左側(スロープの外側)の水槽には、北太平洋の「アリューシャン列島」やカリフォルニア州の「モンタレー湾」、「南極大陸」など、地域ごとの魚類や鳥類が飼育されている。
7階の水槽は海面付近を再現したエリアで、陸地で遊ぶアシカや水に飛び込むペンギンを見ることができる。各地域の水槽を楽しみながら、少しずつスロープを下って一周すると、6階では水中を自由に泳ぎ回るアザラシやペンギンが再び現れる。徐々に海の深い方へと潜っていく気分で観賞する仕組みなのだ。
目玉はやっぱりジンベエザメ、ワモンアザラシも人気
世界最大の魚類・ジンベエザメが遊泳する中央の「太平洋」水槽は、直線で最大34メートル、水深は9メートルもある巨大なもの。体長12メートルを超えることもあるというジンベエザメが優雅に泳ぐ姿を、フロアごとに違った角度から眺めることができる。立ち泳ぎになって、水面の餌を丸のみする1日2回の「お食事タイム」も必見だ。
一緒に泳ぐアカシュモクザメやイトマキエイ、ロウニンアジなども、それぞれに個性があって魅力的。魚種によって、群れになって泳いだり、海底でじっとしていたりするので、同じ水深にいる目線でじっくりと観察しよう。
最近人気が高いのが、3階の「海月(クラゲ)銀河」と新体験エリアのワモンアザラシ。海月銀河は漆黒の空間で、天井にある約700個の電球がかすかに明滅し、クラゲが浮遊する水槽だけが明るく照らされる。まるで宇宙を漂うような幻想的な光景に、足を止めて見入る来館者も多い。
ワモンアザラシは、北極圏などに生息する最も小型のアザラシ。海遊館のユキとアラレは、コロンとした丸いフォルムがかわいいと大人気。3階天井に設置してあるドーム型の窓から時折顔をのぞかせ、人間を熱心に観察している。
海遊館特製グッズがそろうオフィシャルショップでは、ワモンアザラシとジンベエザメのぬいぐるみが売れ筋。軽食やドリンクが楽しめるカフェでも、ジンベエザメをモチーフにしたソフトクリームやメロンパンが好評だという。
隣接する天保山マーケットプレース内の「なにわ食いしんぼ横丁」には、お好み焼きの「ぼてぢゅう」や元祖たこ焼きの「会津屋」、ソースをかける混ぜカレーが名物の「自由軒」など、大阪グルメの名店が勢ぞろい。ハーバービレッジには他にも、大観覧車や遊覧船、レゴランド・ディスカバリー・センター大阪と魅力が詰まっている。
海遊館
- 住所:大阪市港区海岸通1-1-10
- 入館料:大人(高校生・16歳以上)2400円、小中学生1200円、幼児(3歳以上)600円、65歳以上2200円(※要証明書)
- 休館日・営業時間: 公式ホームページにて確認
- アクセス:大阪メトロ中央線「大阪港」駅より徒歩5分
取材・文・写真=ニッポンドットコム編集部