宮城の「蔵王キツネ村」と「田代島」で動物たちと触れ合う

近年、宮城県を訪れる外国人観光客に人気なのが2つの動物触れ合いスポット。蔵王キツネ村ではキツネのエサやり&抱っこ体験ができ、石巻から船で向かう田代島では住民の数よりも多い猫たちに癒やされる。

100頭以上のキツネを放し飼いする「蔵王キツネ村」

蔵王連峰の麓にある「蔵王キツネ村」(宮城県白石市)は、キツネたちとふれあえる珍しい施設だ。森の中に整備された園内には、キタキツネをはじめ、ギンギツネ、ホッキョクギツネなど、6種類のキツネ100頭以上が放し飼いにされている。

毎年春に子ギツネが生まれ、5月頃には子ギツネの抱っこ体験ができる 写真提供:蔵王キツネ村
毎年春に子ギツネが生まれ、5月頃には子ギツネの抱っこ体験ができる 写真提供:蔵王キツネ村

放し飼いということもあり、入場前には受付でスタッフから、「キツネに触ってはいけない」「舗装路以外は歩かない」などの注意事項がレクチャーされる。「入場時の注意点」は、公式ホームページにイラスト入りで紹介されているので、行く前に読んでおくのがおすすめだ。ゲートを入ると、すぐに好奇心旺盛なキツネたちが後を付いてきて愛らしい。通路からは広場で寝ている姿やじゃれ合うキツネたちが眺められ、あまりのかわいらしさに時間を忘れてしまう。

園内の中央部には「専用エサ場」がある。エサやりができるのはこの場所だけで、建屋周辺にはそれを知っているキツネたちがたくさん集まってくるので楽しい。

夏毛ではほっそりと見えるが、冬には全身フワフワとなる 写真提供:蔵王キツネ村
夏毛ではほっそりと見えるが、冬には全身フワフワとなる 写真提供:蔵王キツネ村

「ふれあいコーナー」では、キツネ以外にもウサギやヤギ、ポニーなどがいて、気軽に触れることができる。キツネの抱っこ体験は、天候やキツネの体調によって中止の場合もあるが、毎日午前11時と午後2時に予定されている。例年4月下旬から5月にかけては、子ギツネを抱っこできる時期で、特に人気を博している。

かわいい子ギツネを抱っこ 写真提供:蔵王キツネ村
かわいい子ギツネを抱っこ 写真提供:蔵王キツネ村

【DATA】

  • 住所:宮城県白石市福岡八宮字川原子11-3
  • アクセス:白石蔵王駅から車で約20
  • TEL0224-24-8812
  • 営業時間:午前9時~午後5時(1115日~320日は午後4時まで)
  • 定休日:水曜
  • 料金:大人1000円、小学生以下無料
  • 多言語対応 :HP…英語、パンフレット…英語、施設内案内表示…英語

 

住民よりも多くの猫が暮らす「田代島」へ

「田代島」は、宮城県石巻市の旧北上川河口から約17キロ離れた海上に浮かぶ島。住民のほとんどが漁師で、島では猫のことを「大漁の守り神」として古くから大切にしてきた。いつの頃からか島民よりも猫の数が多くなり、「猫の島」「猫の楽園」として知られるようになった。

船が発着する仁斗田港周辺。船で来る人たちをお出迎えする猫 写真提供:シュープレス
船が発着する仁斗田港周辺。船で来る人たちをお出迎えする猫たち 写真:シュープレス

石巻港から定期船で田代島の仁斗田港に船が到着すると、すぐに数匹の猫が出迎えてくれる。人懐っこいものから、遠くから人の動きをじっと見ていたり、人間に関心を示さずに寝ていたりなど、島内にはさまざまな猫がいる。天候や時間によって居場所はさまざまなので、ゆっくり島内を散策しながらたくさんの猫と触れ合おう。

天気のよい日、漁具の上でひと休み 写真提供:シュープレス
天気の良い日、漁具の上でひと休み 写真:シュープレス

公共のキャンプ施設「マンガアイランド」には、ちばてつや氏や里中満智子氏など著名漫画家がデザインをした猫形のロッジがある。その管理棟(センターハウス)周辺にも、人好きな猫たちが集まっている。

マンガアイランドには、いつもたくさんの猫がいる。 写真提供:シュープレス
マンガアイランドには、いつもたくさんの猫がいる。 写真:シュープレス

また、島の中央部で食事スポットになっているのが「島のえき」だ。散策途中に寄ってひと休みするのにちょうどよく、田代島の猫グッズも豊富にそろうので土産物購入におすすめ。「島のえき」から徒歩5分ほどのところには、猫を祀(まつ)る「猫神社」があるので参拝していこう。

かつての学校跡地に整備された「島のえき」 写真提供:シュープレス
かつての学校跡地に整備された「島のえき」 写真:シュープレス

【DATA】

  • 住所:宮城県石巻市田代島
  • アクセス:網地島ライン中央・門脇発着所から船で4060
  • TEL:0225-93-6448(石巻市観光協会)

取材・文・写真=シュープレス
(バナー写真=蔵王の豊かな自然の中でキツネたちと触れ合える 写真:蔵王キツネ村)

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