兵庫「竹田城跡」観光ガイド【後編】:立雲峡展望台と城跡へのアクセス
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・雲海発生に合わせて展望台や城跡までのルートを確認
・歩きやすい服装で防寒具、懐中電灯などを用意
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“中”と“外”から絶景を楽しむ
「天空の城」と呼ばれる竹田城跡(兵庫県朝来市)を観光するには、「中から見る」と「外から見る」の2つの楽しみ方がある。「中から見る」は竹田城跡に登って見学することで、「外から見る」は向かいにある立雲峡(りつうんきょう)から望むことだ。朝方に立雲峡から雲海に浮かぶ姿を撮影し、その後で古城山(標高353メートル)に登って、石垣などの遺構を間近で見るというコースが一般的である。
関連記事>兵庫「竹田城跡」観光ガイド【前編】:天空の城を美しく望む
雲海の時季には混雑する立雲峡
朝来山(標高756メートル)の中腹に位置する立雲峡には展望台が3つあり、専用駐車場から徒歩で登ることとなる。駐車場は無料だが、入山料として環境整備協力金を1人200円徴収される。竹田城跡が最も美しく望めるとされる、標高が一番高い第1展望台までは徒歩40分かかる。雲海を見るには暗いうちから山道を進む必要があるため、歩きやすい服装と防寒具、懐中電灯などを用意しよう。
●立雲峡の展望台へのアクセス
- 立雲峡駐車場:拠点となる駐車場(50台)。JR播但線「竹田駅」から徒歩で40分弱
- 第1展望台:駐車場から徒歩40分
- 第2展望台:駐車場から徒歩20分
- 第3展望台:駐車場から徒歩5分
晩秋から12月にかけての雲海シーズンには、展望台の混雑が予想される。特に週末には、自家用車やレンタカー利用の場合、立雲峡駐車場に停められないことも。竹田城下町観光駐車場など、他の駐車場から立雲峡駐車場までは徒歩30~40分かかるので、混雑が予想される日には送迎車を出してくれる宿や、タクシーの利用も検討したい。
旅程と体力に合わせて登山道を選択
JR竹田駅から竹田城跡に登るには、利用者の多い駅裏登山道と、勾配のきつい坂道と階段が続く表米(ひょうまい)神社登山道などがある。
その他に、中腹の駐車場から舗装道を歩く大手門コースがある。中腹駐車場へは、駅前から傾斜がなだらかな車道を進む南登山道や、バス停や駐車場を併設した休憩所「山城の郷」を経由して車で上がれる西登山道(山城の郷ルート)がある。
- 駅裏登山道:駅から竹田城跡入り口まで900メートル、徒歩40分。通常の登山道で、利用する人が多い
- 表米神社登山道:駅から竹田城跡入り口まで1.2キロ、徒歩40分。勾配のきつい坂道と階段
- 大手門コース:中腹駐車場から竹田城跡入り口まで700メートル、徒歩15分。勾配が緩やかな舗装道
- 南登山道:傾斜が緩やかな車道を進み、途中で大手門コースに合流。駅から竹田城跡入り口までの総距離2.1キロ、徒歩60分。途中から下りの一方通行になるため、一般車両は進入禁止
- 西登山道(山城の郷ルート):竹田城を挟んで駅の反対側にある山城の郷が発着点。一般車両は進入禁止だが、バスかタクシーに乗れば中腹駐車場近くまで行くことができる。山城の郷から中腹駐車場まで1.4キロで、竹田城跡入り口まで全て徒歩だと40分。
※2018年10月現在、7月の集中豪雨の影響で西登山道は通行止め。11月に復旧予定。タクシー利用時のみ、南登山道で中腹駐車場近くの乗降所まで車での乗り入れが可能となっている
最も楽な登城方法となるのは山城の郷ルート。周遊バスの「天空バス」やタクシーを利用すれば、駅や山城の郷から中腹駐車場近くの「竹田城跡」バス停まで上がれる。そこからは、緩やかな舗装道を約15分歩くのみ。中腹駐車場から先にはトイレがないので注意。竹田城跡の登山道にも外灯がないので、早朝から訪れる場合などは懐中電灯を忘れないように。
取材・写真・文=黒岩 正和
(バナー写真:竹田城跡にある南千畳。400年前の石垣遺構を踏みしめる)