「カップヌードルミュージアム 大阪池田」でオリジナル麺を作ろう:フォトギャラリー
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インスタントラーメン誕生物語を視覚的に体験
「カップヌードルミュージアム 大阪池田」がある大阪府池田市は、今から約60年前に起業家の安藤百福(あんどうももふく、日清食品創業者)が、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明した街。後に世界的ヒットを記録する、「カップヌードル」誕生の原点となった場所でもある。
目を楽しませるグラフィカルな仕掛けで、2つの大ヒット商品の歴史が学べることで話題となっている。チキンラーメンを一から手作りできるアトラクション、自分だけの特製カップヌードルが作れるコーナーは特に人気が高い。
まずは1階の展示フロアを巡り、安藤百福の波乱万丈な生涯と、常識を越えた発想やアイデアに触れてみよう。
最初に目を引くのが10平方メートルほどの木造小屋。これは1958年、安藤百福が48歳にして、お湯を注ぐだけで食べられるチキンラーメンを発明した研究小屋を再現したものだ。
お世辞にも立派とは言えない建物内には、鍋やざる、小麦粉など、ありふれた道具や材料ばかりが並ぶ。しかし、そこには「特別な設備がなくても、アイデアがあれば世界的な発明が生み出せる」というメッセージが込められているようだ。
続く見どころは、安藤が61歳で発明し、国境や文化を越えて爆発的ヒットとなった「カップヌードル」の誕生ストーリー。米国視察中にひらめきを得た後、数々の画期的な技術を開発し、夢を具現化していく過程を追体験できる。
大人も夢中になるチキンラーメン作り
ミュージアム一番の目玉は、チキンラーメン作りが体験できる「チキンラーメンファクトリー」。1日4回開催されているが、連日満席が続く大人気アトラクションだ。
人気の秘密は、参加者が自ら小麦粉をこね、麺を打ち、油で揚げて乾燥させるまでの全ての工程が体験できるところにある。手作りすることで、ものづくりの楽しさはもちろん、60年前の「発明の原点」も体験することができるのだ。
作業時間は90分で、2人1組のペアで行っていく。常にスタッフさんがやさしくサポートしてくれるので安心。麺作りは、無心に手を動かすのが楽しく、次第に誰もが作業にのめり込んでいく。
麺を蒸して調味料をもみ込んだ後、油で揚げれば完成。スタッフさんいわく、「油で揚げる」ことで瞬時に乾燥できると同時に、お湯を注げばすぐに柔らかく戻るのだそう。これがまさに安藤が発見した技術「瞬間油熱乾燥法」というから興味深い。
ファン垂ぜん! 自分だけの「カップヌードル」を手に入れろ
同じく大人気なのが「マイカップヌードルファクトリー」。世界にひとつだけの特製カップヌードルにカスタマイズできるコーナーだ。
まずは自動販売機で専用カップを購入し、カップの絵柄をデザイン。それをトッピングカウンターに持っていき、麺をセットし、好きなスープと具材を選べばOK。予約不要で、手順も簡単なのがうれしい。
スープは「しょうゆ」「シーフード」「カレー」「チリトマト」の4種類から1つを、トッピング具材は12種類の中から4つを選ぶことができる。味の組み合わせは5460通りにもなるというから、具材選びにも力が入ってしまう。
ちなみに、「いろいろ体験したら、おなかがすいてきた…」という人には、同じフロアにある「テイスティングルーム」がおすすめ。定番商品や地域限定のカップ麺を購入し、その場で味わうことができる。
安藤の創造的思考に触れ、人生に新しい刺激とアイデアを
最後に訪ねたいのは、2階にある「安藤百福の軌跡」コーナー。彼は96年間の生涯を、「クリエーティブな発想力」と「最後まであきらめない執念」で新しい食の創造にささげた。そんな安藤ゆかりの品々や、厳しくも温かなメッセージが展示されている。
2018年は、チキンラーメン誕生60周年。秋には、NHKの連続テレビ小説で、安藤百福とその妻・仁子がモデルとなる「まんぷく」が放映される予定だ。ぜひ、この機会にミュージアムを訪ね、安藤の情熱やチャレンジ精神に触れてほしい。
【施設データ】
カップヌードルミュージアム 大阪池田
- 住所:大阪府池田市満寿美町8-25
- TEL:072-752-3484
- アクセス:阪急宝塚線「池田駅」より徒歩5分
- 駐車場:あり・有料(300円/60分)
- 営業時間:午前9時30分~午後4時 (入館は午後3時30分まで)
- 定休日:火曜日(祝日の場合は翌日が休館)、年末年始
- 入館料:無料
- アトラクション利用料:「チキンラーメンファクトリー」小学生 300円 / 中学生以上 500円(共に税込み)、所要時間90分(午前9時30分 /午前11時 /午後1時/ 午後2時30分開始)、要予約(ネット予約 または専用ダイヤル072-751-0825にて)。「マイカップヌードルファクトリー」1食 300円(税込み)
- 公式ホームページ:https://www.cupnoodles-museum.jp/ja/osaka_ikeda/
取材協力=日清食品ホールディングス株式会社
取材・文=山口 紀子
写真=山崎 純敬