宮城のご当地グルメ:牛たん・ずんだ・笹かまぼこを頬張り、仙台朝市に出掛けよう
Guideto Japan
・枝豆の甘みと香りが魅力の「ずんだ」
・新鮮な魚のうま味に満ちた「笹(ささ)かまぼこ」
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香ばしい肉汁たっぷりの「牛たん」 旨味 太助
東北地方最大の都市である宮城県仙台市。この街を代表するグルメの筆頭といえば「牛たん」だ。1948年に料理人の佐野啓四郎氏が、それまで捨てられていた「牛の舌」をおいしく味わう調理法を考案したと伝わる。佐野氏の手技を伝承したのが、牛たん焼き店の老舗「旨味 太助(うまみ・たすけ)」だ。
太助では、厚切りにした牛たんに細かな切り込みを入れ、1枚ずつ塩を振ってから数日間熟成させる。そうしてうま味を凝縮させた牛たんを、職人が炭火でじっくりと焼いていく。炭火を使うことで肉のすみずみまで火が通り、かむごとに香ばしい肉汁が染み出す。弾力がありながらサクッとかみ切れる独特の食感は、丁寧な仕込みのたまものなのだ。
【DATA】
- 住所:宮城県仙台市青葉区国分町2-11-11 千松島ビル1階
- アクセス:地下鉄南北線勾当台公園駅から徒歩3分
- TEL:022-262-2539
- 営業時間:午前11時30分~午後9時30分(閉店は午後10時)
- 定休日:月曜(祝日の場合は振替休あり、要問い合わせ)
枝豆の緑色が鮮やかな「ずんだ」 カフェ玉澤:一番町店
ヘルシーな日本食として海外でも注目されている食材「枝豆」。それをゆでてから、すりつぶしてペースト状にし、砂糖を混ぜたのが「ずんだ」だ。宮城の郷土料理として古くから親しまれ、餅にからめて頬張るのが伝統的な食べ方である。
仙台を代表する老舗和菓子店が営む喫茶室「カフェ玉澤」では、なめらかな餅に、ほどよい甘さのずんだをからめた「ずんだ餅」が味わえる。上品な味わいだが、どこか懐かしさを感じさせると人気商品になっている。
最近では、ずんだをアレンジしたケーキやパフェなど、スイーツも登場している。テークアウトで気軽に味わうなら「ずんだスムージー」がおすすめ。細かく砕いた氷がシャリシャリとして飲み心地がよく、枝豆のふくよかな香りと味が口いっぱいに広がる。
【DATA】
- 住所:宮城県仙台市青葉区一番町4-9-1 かき徳玉澤ビル1・2階
- アクセス:地下鉄南北線勾当台公園駅から徒歩3分
- TEL:022-262-8467
- 営業時間:午前11時~午後6時(閉店は午後7時)、時季により異なる
- 定休日:不定休
ぷりっとした食感が楽しめる「笹かまぼこ」 阿部蒲鉾店 本店
白身魚のすり身を蒸し、木の葉型にして焼いた「笹かまぼこ」は仙台の定番土産。その名付け親といわれるのが、1935年創業の「阿部蒲鉾店(あべかまぼこてん)」だ。厳選した材料を使って香ばしく焼き上げた笹かまぼこは、しっかりとした魚のうま味が感じられると評判である。
近年、テークアウトグルメとして人気なのが、笹かまぼこを使った「ひょうたん揚げ」。ボール状のかまぼこを串に刺し、衣を付けて揚げたアメリカンドッグのような一品で、阿部蒲鉾店が1985年に考案した。サクサクの衣はほのかに甘く、かまぼこの塩気とマッチ。ひょうたん揚げの棒にはクジが付いていて、「当たり」の文字が書かれていれば、もう1本サービスしてもらえる。
【DATA】
- 住所:宮城県仙台市青葉区中央2-3-18
- アクセス:JR仙台駅から徒歩10分
- TEL:022-221-7121
- 営業時間:午前10時~午後7時(ひょうたん揚げはなくなり次第終了。時季により変更有り)
- 定休日:無休
【周辺情報】
仙台朝市
JR仙台駅から徒歩5分の場所にある「仙台朝市」は、市民の台所として親しまれている。100メートルほどの通りには、野菜や果物、鮮魚などを扱う約70店舗がひしめいている。その歴史は第2次世界大戦直後にさかのぼり、空襲で焼け野原となった仙台駅前に多くの露店が並んだのが始まりだという。
仙台朝市には地元客の他、観光客も多く訪れる。さまざまな品の中でも、宮城特産のイチゴをはじめとする果物が評判で、その甘さとみずみずしさに驚く人が多い。コロッケや団子などを販売する店もあるので、食べ歩きも楽しい。
【DATA】
- 住所:宮城県仙台市青葉区中央4-3-28
- アクセス:JR仙台駅から徒歩5分
- TEL:022-262-7173(仙台朝市商店街振興組合)
- 営業時間:午前8時~午後6時(店舗により異なる)
- 定休日:日曜、祝日
取材・文・写真=シュープレス
(バナー写真=「旨味 太助」の牛たん焼き 写真:シュープレス)