50種以上のクラゲが漂う幻想的な世界:鶴岡市立加茂水族館(クラゲドリーム館)
Guideto Japan
•数千匹のミズクラゲが漂う「クラゲドリームシアター」は圧巻
•クラゲを使ったオリジナルグルメを味わえる
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クラゲに特化した展示「クラネタリウム」
山形県鶴岡市の庄内浜にある「鶴岡市立加茂水族館(かもすいぞくかん)」は、飼育が難しいといわれるクラゲを常時50種類以上展示する個性あふれる水族館。2013年に愛称を公募して「クラゲドリーム館」に決定したが、一般には「クラゲの水族館」の通称で親しまれている。世界一のクラゲの展示種類を誇り、2012年にギネス世界記録に認定されたこともある。
世界各地から集めたクラゲたちを、照明を落とした通路に展示する「クラネタリウム」では、暗闇に浮かび上がる星のようなクラゲたちを歩きながら鑑賞できる。黄緑やピンクの蛍光色の触手を持つ「ハナガサクラゲ」や、水深100メートル以上に生息する「アマガサクラゲ」、世界最大級の「キタユウレイクラゲ」、若返りの力を持つとされ“不老不死のクラゲ”とも呼ばれる「ベニクラゲ」など、珍しいクラゲが見られる。クラゲにより、常時展示されていないこともあるのでご確認を。
クラネタリウムのクライマックスを飾るのが「クラゲドリームシアター」。直径5メートルもの円形巨大水槽いっぱいに、数千匹ものミズクラゲが浮遊する。ブルーライトで照らされた巨大な水槽を見ていると、大小さまざまなクラゲたちがきらめきながら漂う幻想的な世界に引き込まれてしまう。
採集したクラゲを展示するだけでなく、繁殖を行っているのも加茂水族館の特徴。クラネタリウム内にある「クラゲ解説コーナー」では成長過程を紹介し、生後1日目のわずか数ミリメートルのクラゲを虫眼鏡や顕微鏡で観察することもできる。また、飼育スタッフによる「クラゲの給餌解説」が1日4回行われ、生態や餌の食べ方などを紹介している。他にも、庄内地方を流れる川や池に生息する魚を集めた「淡水魚コーナー」や、ダイナミックなジャンプなどを披露する「アシカショー」なども楽しめる。
クラゲ鑑賞のあとは、クラゲを食べよう!
館内には庄内浜を一望できるレストランがあり、クラゲを食材に使用したオリジナルメニューが味わえる。人気の「クラゲラーメン」は、食用クラゲの「キャノンボールクラゲ」を練り込んだ麺がもちもちで、あっさりとしたしょうゆ味のスープと抜群の相性。トッピングにもクラゲが使われていて、コリコリとした歯ごたえが癖になる。デザートには、「クラゲソフトクリーム」がおすすめ。刻んだクラゲの食感と、濃厚なソフトクリームが後を引くおいしさだ。
鑑賞するだけでなく、クラゲを学びクラゲを食べられる「鶴岡市立加茂水族館」は、クラゲ尽くしのユニークな水族館だ。
【DATA】
- 住所:山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
- アクセス:JR鶴岡駅から庄内交通バス湯野浜温泉行きで30分、加茂水族館下車すぐ
- TEL:0235-33-3036
- 開館時間:午前9時〜午後5時(7月下旬〜8月下旬の夏休み期間は午前9時〜午後5時30分)
- 定休日:無休
- 料金:大人1000円、小・中学生500円(団体割引あり)※クレジットカード使用不可
- 多言語対応:パンフレット…英語、施設内の案内表示…英語(一部)
- 公式ホームページ:https://kamo-kurage.jp/
【周辺情報】
湯野浜海岸
加茂水族館からバスで走ること約10分、弓なりの広い砂浜「湯野浜海岸(ゆのはまかいがん)」に到着する。「日本最古の波乗りの地」として江戸時代の文献にも記されている海岸で、現在もサーファーや海水浴客でにぎわう。山容が富士山に似ていることから「出羽富士」と呼ばれる鳥海山(ちょうかいざん)を遠望する絶景スポットで、夕日の名所としても知られる。海岸の目の前には、奥羽三楽郷の一つとして知られる湯野浜温泉の温泉街が広がる。
【DATA】
- 住所:山形県鶴岡市湯野浜地内
- アクセス:JR鶴岡駅から庄内交通バス湯野浜温泉行きで40分、湯野浜温泉下車、徒歩2分
- TEL:0235-75-2258(湯野浜温泉観光協会)
- 多言語対応:公式ホームページ…英語
取材・文・写真=シュープレス
(バナー写真=たくさんのミズクラゲが浮かぶ「クラゲドリームシアター」)