大分県 長湯温泉:心も体も癒やされる源泉掛け流しの湯【11】
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ここでしか体験できない高濃度の炭酸泉
大分県の南西部に位置する九重山の東麓、標高450メートルの高原にある「長湯温泉」。芹川沿いに約50カ所の源泉があり、泉質はナトリウム・マグネシウム系の炭酸泉だ。九州初の「源泉掛け流し宣言」を行った温泉地で、全ての施設で源泉掛け流しの湯が堪能できる
長湯温泉の特徴は、炭酸ガスの含有量が多いこと。水温が高いほど炭酸ガスは放出されてしまうため、炭酸泉は30度以下が一般的。しかし、長湯の源泉は30~50度と高温で、その温度の限界値に近い量の炭酸ガスが含まれている。炭酸ガスは皮膚から体内に吸収され、毛細血管などを拡張する。そのため、血行が良くなって体中からも温まり、湯冷めもしづらいという。
長湯の中でも高濃度の炭酸泉を誇るのが、「ラムネ温泉館」。32度のラムネ温泉(露天風呂)と42度のミネラル温泉(内湯)があるので、交互に入るのがおすすめだ。建築家・藤森照信氏が設計した、美しい建物を見るだけでも訪れる価値がある。
長湯温泉のシンボル的な存在なのが、「温泉療養文化館 御前湯(ごぜんゆ)」。道の駅「ながゆ温泉」にある日帰り温泉施設で、温泉治療の研究に長い歴史を持つドイツをイメージした洋風建築が目を引く。大浴場、露天風呂、冷泉、サウナの他、貸し切りの家族風呂もあるのがうれしい。
もう一つのシンボルは、芹川沿いの河原にある共同浴場「ガニ湯」。石組みの露天風呂がカニの形をしていて、入浴は無料で水着の着用も可能だ。この他に、「長生湯」など3つの共同浴場がある。
入浴すると肌がすべすべになる温泉は、飲用すればさらに効果がある。ミネラルを含んだ温泉は“飲む野菜”とも言われているが、長湯のお湯は炭酸ガスを含んでいるので胃腸の働きも活発にする。飲泉所は5カ所あるので、そちらもぜひ利用してほしい。
●別府市から長湯温泉へのアクセス
自動車:別府市内から長湯温泉まで、一般道で約40キロメートル、約1時間。
鉄道とバス:JR日豊本線「別府駅」から「大分駅」経由で、JR豊肥本線「豊後竹田駅」まで約1時間40分。竹田交通バス「竹田駅」から「長湯車庫」まで約40分。
公式ホームページ=長湯温泉旅館組合公式サイト「長湯温泉Japan」
写真提供:竹田市観光ツーリズム協会
(バナー画像:温泉療養文化館 御前湯)