奈良県 十津川温泉郷:心も体も癒やされる源泉掛け流しの湯【7】
Guideto Japan
・秘境ムード満点の温泉地
・渓谷美を眺めながらの露店風呂が充実
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紀伊山地の峡谷に湧く秘湯
和歌山、三重の両県に接する奈良県最南端の秘境に湧く「十津川温泉郷」。紀伊半島の中央部、屹立(きつりつ)する山あいに湯煙をあげる「十津川温泉」「上湯温泉」「湯泉地温泉」の3つで、温泉郷が構成される。十津川村は環境省の国民保養温泉地に指定されており、村の約96%が山林という自然に恵まれた地だ。平成16年に温泉郷の全温泉施設で塩素を一切使わない「源泉掛け流し」を宣言。約20ある宿泊施設だけでなく、4つの共同浴場でも源泉掛け流しを体験できるのがうれしい。
二津野ダムの湖畔にある「十津川温泉」には、多くの旅館や商店が集まっている。元禄年間(1688~1704)に炭焼きが発見したと言われる源泉が、十津川支流の上湯川をさかのぼった下湯にある。泉質は滑らかで、肌にしっとりとなじむ。飲用すれば消化器疾患や糖尿病に効果があると言われている。
「上湯温泉」は、上湯川の上流、温泉郷の再奥部にある。秘境といった雰囲気が漂い、夏の夜は無数の蛍と星だけが闇に息づく。河原の露天風呂で、自然との一体感を満喫したい。
「湯泉地温泉」は、十津川村の中央に位置する山峡(さんきょう)の温泉。緑に囲まれた深い谷を見下ろすロケーションに、露天風呂を備えた宿が多い。近くに長さが297メートル、高さ54メートルという、日本最大の生活用鉄線の吊(つ)り橋「谷瀬(たにぜ)の吊橋」、落差32メートルの大瀑布「笹の滝」などの見所もある。
●大阪から十津川温泉郷へのアクセス
自動車:阪和自動車道「松原JCT」から「美原JCT」で南阪奈道路に乗り換え、「葛城IC」まで約20分。京奈和自動車道(国道24号線)で「五条IC」まで行き、国道310号線、次に国道168号線で湯泉地温泉まで約1時間30分。
鉄道とバス:近鉄特急「なんば駅」から「八木駅」まで30分。奈良交通バスで「八木駅」から「湯泉地温泉(十津川村役場前)」まで4時間。
公式ホームページ: 十津川村観光協会
写真提供:十津川村観光協会
(バナー写真:十津川温泉 PIXTA)