「高台寺」の枯山水庭園に咲く、見事な一本桜:京都・桜の名所巡り
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旅
豊臣秀吉の妻で、「北政所(きたのまんどころ)」と呼ばれたねねが眠る高台寺(京都市東山区)。方丈前にある枯山水(かれさんすい)の庭園で1本のシダレザクラが見事に咲く、人気の桜名所である。
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風になびく姿が美しい、波心庭のシダレザクラ
豊臣秀吉の正室であった北政所が、秀吉の菩提(ぼだい)を弔うため、1606(慶長11)年に創建した高台寺。正式名称は高台寿聖禅寺で、北政所が出家して高台院と称したことに由来するが、一般には「ねねの寺」として親しまれている。秋の紅葉が美しいことで知られる場所で、春には枯山水式の方丈前庭「波心庭」のシダレザクラが人気を集める。
砂紋(さもん)が描かれた庭、風格ある勅使門の横で、シダレザクラは凛とたたずむ。現在の木は4代目になるという。薄紅色の花をまとった枝が風に揺れると、水の流れを表現するという砂紋と相まって優雅な風景を生む。
人力車から見る「ねねの道」の桜
境内には、ヤマザクラ、ソメイヨシノなど約50本の桜が植えられている。例年3月下旬から4月中旬が見頃で、「春の夜間特別拝観」を開催しているのでライトアップされた桜を観賞することもできる。
また、高台寺の西側には御影石が敷き詰められた「ねねの道」という通りがあり、高台寺公園沿いでは桜が道にせり出して咲く。人力車が往来する道なので、車上で風を感じながら花見をするのもおすすめだ。
●アクセス
京都市営地下鉄東西線「東山」駅から徒歩約10分、京阪電鉄「祇園四条」駅から徒歩約13分、
取材・文=藤井 和幸(96BOX)
写真=黒岩 正和、藤井 和幸(96BOX)
(バナー写真:飾り窓から眺めた波心庭のシダレザクラ)