東北三大桜名所「弘前さくらまつり」:城と桜の共演を楽しむ
Guideto Japan
・弘前城と岩木山、桜の見事なコラボレーション
・2018年は開催100周年を迎え、多彩なイベントが行われる予定
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国内外から見物客が押し寄せる桜の名所
本州最北端にある青森県において、城下町として発展した弘前。1611年に築かれた弘前城跡の「弘前公園」には、52種・約2600本もの桜が植えられている。毎年4月下旬~5月上旬の見頃に合わせて開催される「弘前さくらまつり」は、全国的に知られる桜の祭典だ。国の重要文化財に指定されている弘前城天守、残雪をたたえた岩木山、美しい桜が織り成す絶景を目当てに、日本国内はもちろん海外からも観光客が集まる。
2018年はメモリアルイヤーならではの企画が満載
「弘前さくらまつり」は1918年に「第1回観桜会」として始まった。100周年を迎える2018年は、祭りをさらに盛り上げるさまざまな記念イベントが企画されている。祭り期間中、桜の映像を城の内濠(うちぼり)に投影するプロジェクションマッピングの他、公園内を走る観光人力車、濠巡りが楽しめる和船の運航などを実施。5月3日の「弘前観桜会記念日」には、花火の打ち上げや記念パレードも開催される予定だ。
公園内に点在する見どころを巡ろう
祭り期間中には約200もの屋台が並ぶ。焼きそばやたこ焼きなどを味わいながら、ゆっくりと桜を眺めて歩くのがおすすめだ。他にも、日本の祭りでは定番の「金魚すくい」や「ヨーヨー」、「お化け屋敷」や「オートバイサーカス」などの出店があるので子どもたちも楽しめる。
桜の時期の園内はどこを写しても絵になるが、近年SNSで人気となっているのが「花筏(はないかだ)」。盛りを過ぎて散った桜の花びらが、公園を囲む濠の水面を埋め尽くすのだ。花筏は「桜のじゅうたん」とも呼ばれ、風が吹くと水に浮かんだ花びらがさまざまに形を変えて美しい。
若い女性やカップルの間で話題なのが、隠れスポット「桜のハート」だ。2本の桜の枝が重なり、満開の時期にはハート形の青空を花びらの薄紅色が縁取る。場所の情報は非公開だが、近くの切り株にハートの目印が付いているので、桜観賞をしながら宝探し気分を楽しもう。
そして、地元の人々に特に愛されているのが、約360メートルにわたって桜並木が続く西濠沿いの「桜のトンネル」。枝が低く伸びるように剪定(せんてい)されているため、花の咲く位置が目線に近いのが特徴だ。
祭り期間中の午前9時~午後5時はボートの貸し出しが行われるので、水上から桜を眺めるのもおすすめ。夜には園内がライトアップされ、昼とは一味異なる幻想的な雰囲気に包まれる。
【DATA】
- 住所:青森県弘前市下白銀町1(弘前公園)
- アクセス:JR弘前駅から徒歩30分
- TEL:0172-33-8739(弘前市公園緑地課)
- 開催期間:4月21日~5月6日(開花状況により異なる)
- 定休日:期間中無休
- 料金:本丸と北の郭は310円
- 多言語対応:パンフレット…英語/中国語(簡体・繁体)/韓国語、施設内案内表示…英語/中国語(簡体・繁体)/韓国語
【周辺情報】
津軽藩ねぷた村
「津軽藩ねぷた村」は、弘前をはじめとする津軽地方の文化を学べる施設。「ねぷた」とは歴史物語を題材とした武者絵が描かれた扇型の山車(だし)のことで、それが街を練り歩く「弘前ねぷたまつり」は毎年8月上旬に行われる。館内には迫力満点の大型ねぷたの展示があり、スロープ状の通路から間近に見ることが可能だ。
また、津軽三味線の生演奏も披露され、「金魚ねぷた」や「津軽凧」などの民芸品の製作体験ができる。おみやげ品も豊富にそろっているのでショッピングも楽しい。
【DATA】
- 住所:青森県弘前市亀甲町61
- アクセス:JR弘前駅から徒歩30分
- TEL:0172-39-1511
- 営業時間:9:00~17:00(12~3月は~16:00)
- 定休日:無休
- 料金:550円
- 多言語対応:パンフレット…英語/中国語(簡体・繁体)/韓国語/タイ語、施設内案内表示…英語、スタッフによる案内…英語/中国語(簡体・繁体)/韓国語
取材・文=シュープレス
(バナー写真=弘前城と岩木山と共演する弘前公園の桜。写真:弘前観光コンベンション協会)