ニッポンの桜

大阪城公園:3000本の桜が咲き誇る関西屈指の名所

・大阪府の「桜の標準木」が設置されている花見の名所
・「西の丸庭園」にはソメイヨシノを中心に約300本の桜が咲く
・玉造口には遅咲きの八重桜が植えられているので長期間楽しめる

大阪城天守閣を背景に桜を楽しむ

105.6万平方メートルの広さを誇る大阪城公園には、内部に歴史博物館と展望台を持つ大阪城天守閣を中心に、音楽イベントが開催される大阪城ホールや野外音楽堂、野球場やジョギングコースなどの施設がそろう。歴史と文化、音楽、スポーツに触れることができる、まさに大阪市民の憩いの場だ。

春には約3000本の桜が咲き誇る、大阪屈指の花見スポットとなる。「さくら名所100選」にも選出され、園内には、「桜の標準木」が設置されていて、その咲き具合で大阪の桜の開花宣言が行われる。ソメイヨシノ、ヤマザクラ、オオシマヤマザクラ、サトザクラ、シダレザクラ、ヤエザクラと植えられている品種も豊富。天守閣を背景に見上げたり、お堀の水面に映り込むのを眺めたり、桜の下をランニングしたりと楽しみ方も多様なのが魅力だ。

満開に咲き誇る桜と大阪城

天守閣と桜のコラボレーションが、一番美しく見られると評判なのが「西の丸庭園」。別途入場料が必要だが、ソメイヨシノを中心に約300本の桜があり、「観桜ナイター」と呼ばれるライトアップで夜桜も楽しめるのでおすすめだ。

西の丸公園から撮影した大阪城と桜。青空と薄紅色の花のコントラストが美しい

花見と共に歴史散策を楽しむ

大坂城は1598年に豊臣秀吉によって築かれたが、1615年の「大坂夏の陣」で焼失している。徳川幕府は、豊臣時代の城跡を完全に破壊して、その上に盛り土をし、西の要として新たな城を普請した。現在の天守閣は1931年に再建されたものだが、徳川時代に造られた大手門や櫓(やぐら)、石垣などが残存している。日本各地から運ばせた巨石で組まれた石垣は驚くほどのスケール。大阪城北側の彫刻広場近くにある山里丸には、「豊臣秀頼 淀殿ら自刃の地」の碑が静かに鎮座しているなど、花見の間に歴史が刻まれた場所を巡るのもおすすめ。

ひっそりとたたずむ秀頼と淀殿の碑と石垣

桜の開花前に城を彩る梅林

公園の東側には梅林もあり、100品種以上、1270本の梅が咲き誇る。早咲きのものから遅咲きのものまで品種も多種多様にそろっているので、1月下旬から3月上旬まで長期間にわたり鑑賞することができる。

色鮮やかな梅も大阪城によく似合う

大阪城公園

●住所:大阪府大阪市中央区大阪城
●アクセス:JR大阪環状線「大阪城公園駅」下車すぐ、JR大阪環状線・地下鉄中央線「森ノ宮駅」下車すぐ、地下鉄中央線・地下鉄谷町線「谷町四丁目駅」より徒歩10
●西の丸庭園入場料金:ライトアップ期間中=高校生以上350円、通常=200
●公式ホームページ:http://osakacastlepark.jp/
●多言語対応:HP…英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)

 写真・文=黒岩 正和(96BOX)
(バナー画像:まるで桜に囲まれるかのような大阪城)

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