
イタリア&バチカンパビリオン
Guideto Japan
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バーチャルではない、“ 本物” の芸術と歴史の力を体感する
最先端のテクノロジーを駆使して、まるで現地を旅しているかのような没入感を味わえるパビリオンが多いのが今回の万博の特徴といえるだろう。しかし、“本物”が持つエネルギー、“本物” が歩んできた歴史の重さに触れることによって得られる感動は格別だ。
「芸術は生命を再生する」をテーマに掲げたイタリアパビリオンの目玉は『ファルネーゼのアトラス』。長いマントをまとい、膝を曲げ、両の手で肩の天球儀を支えるアトラス。紀元150年頃の作とされる大理石の彫刻で、ナポリ国立考古学博物館の至宝といわれる。もちろん日本で公開されるのは初めて。1800年も前に、これほど精巧な彫刻を完成させた人間の能力にただただ圧倒される。
イタリアパビリオンの1セクションとして、万博史上初の公式出展したバチカンは、ルネサンスの巨匠・カラヴァッジョの名画『キリストの埋葬』を展示する。黒い背景の中から浮き上がるように描かれた人物が印象的だ。ガラスケースに入っていないので、本物の持つパワーをよりダイレクトに感じることができる。2021年に国立新美術館で展示を予定していたが、コロナ禍で展覧会は中止を余儀なくされた。日本にやってくるのは1989年以来、34年ぶりとなる。
屋上に広がる空中庭園は万博会場で最大。中庭に面したレストランでは、18の州の郷土料理を週替わりで提供。各地の代表的なワインも取り揃えており、料理とのペアリングを楽しめる。
- セービングゾーン
- ナショナルデー
- バチカン:6月29日(日)
- イタリア:9月12日(金)
取材・文=内山賢一、ニッポンドットコム編集部
撮影=黒岩正和(96BOX)、ニッポンドットコム編集部