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【日本100名城®】島根県・松江城(国宝)

歴史

国宝5城の1つ松江城。第2次世界大戦後の法改正で国宝から重要文化財に「格下げ」となったが、2015年に正確な築城年が分かる文書が発見され、再び国宝に指定された。

島根県・松江城(国宝)

  • 築城年:1607年
  • 初代城主:堀尾吉晴(ほりお・よしはる)
  • 主な見どころ:天守(国宝)、太鼓櫓(やぐら)、中櫓、南櫓(復元)
  • 料金:天守入場料680円(大人)
  • 所在地:松江市殿町1-5
  • 公式HPなど:国宝松江城

国宝に復活指定された「通し柱」の城

松江城の天守が国宝に指定されたのは、他の城とは違い「通し柱」を多用した珍しい建築様式が決め手といわれる。日本の古い建築物は、法隆寺や姫路城大天守のように、「心柱」(しんばしら)と呼ばれる地上から最上階までを貫く大きな柱を中心に造られてきたが、松江城では築城当時の木材不足から心柱にふさわしい木材が入手できなかった。そこで2階分の高さの通し柱を使うことで、天守を支える構造を採用し、天守の308本の柱のうち96本が通し柱となっている。

松江城を造った堀尾氏は、1600年の関ケ原の戦いでの功績を評価され、出雲・隠岐両国(現在の島根県)の領主となった。入国当初は既存の月山富田城に入ったが、険しい山城で城下町の形成には不利だったため、水運の良い湖畔の松江を選んで築城したという。松江藩の初代藩主の堀江忠氏(ただうじ)が急死したため、城造りの経験があった忠氏の父の吉晴が松江城の築城を引き継いだ。松江城を囲む堀を巡る屋形船も運航されており、水運の街であることを実感できる。

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バナー写真: 松江城(PIXTA)

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