【日本100名城®】滋賀県・安土城
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旅 歴史
安土城は、戦国武将の織田信長が天下統一への拠点として琵琶湖に臨む安土山に築いた。金箔(きんぱく)で飾られた天主と呼ばれる高層の建物を中心に、石垣を城全体にめぐらせた安土城は、日本の築城の常識を変えたといわれている。
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滋賀県・安土城
- 築城年:1579年
- 初代城主:織田信長(おだ・のぶなが)
- 主な見どころ:石垣、大手道跡、本丸跡、信長公本廟など
- 料金:拝観料700円(大人)
- 所在地:滋賀県近江八幡市安土町下豊浦
- 公式HPなど:織田信長の安土城址と摠見寺
天下統一を目前にした織田信長の名城
安土城は、天下統一を目前にした織田信長が領地の美濃(現在の岐阜県)と京都を結ぶのに便利な場所に建てた城だ。当時は珍しかった石垣をふんだんに使い、金箔で飾った瓦で屋根を造った。標高約200メートルの安土山の上にそびえる豪華な建築物は遠方からも見ることができ、戦いの拠点としてだけでなく、信長の権力を誇示する「見せる城」としての役割もあった。城の完成後の1581年7月、信長が天主と石垣を松明(たいまつ)と提灯(ちょうちん)で飾ったという記録が残っており、日本初のイルミネーションのイベントといわれている。安土城は日本初の高層建築の城で、以降の城はこれにならって天守を造るようになった。また、他の城では「天守」の表記だが、安土城は信長が定めた「天主」の字が使われる。
信長は安土城の完成から3年後に死亡。1585年には建物の全てが焼失し、現在は、石造りの大手道や天主の礎石などが残っているだけ。石段や石垣には石仏、墓石のほか、仏足石が使われていた。大手道の石段は段差が大きく、上るのはかなり大変だ。
今は見ることができない安土城天主は、JR安土駅前にある「安土城郭資料館」に内部まで再現した20分の1サイズの模型が展示されている。城跡近くにある「安土城天主 信長の館」には、天主の5~6階部分が実物大で再現されているほか、VR(仮想現実)安土城も公開され、当時の様子が想像できる。また、信長の館に隣接する「滋賀県立安土城考古博物館」は、西洋文化に関心を持っていた信長の気持ちを表現して中世ヨーロッパ風の建物になっている。
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バナー画像:安土城大手道の石段(PIXTA)