北海道新幹線 路線図・車両・料金とその沿線
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路線
北海道新幹線は、東北新幹線の新青森(青森市)と札幌を結ぶ延長約360キロメートルの路線だ。今回は新青森-新函館北斗(北海道北斗市)間の約148キロが開通。奥津軽いまべつ駅(青森県今別町)、木古内駅(北海道木古内町)が設置され、両駅の間は世界最長の海底トンネルである青函トンネル(約54キロ)を走る。営業主体はJR北海道。
新函館北斗と函館は、在来線「はこだてライナー」で約20分。新函館北斗-札幌間は在来線特急で3時間10分~3時間40分ほど。
列車と停車駅
東北新幹線と乗り入れ、東京と新函館北斗を乗り換えなしで結ぶ「はやぶさ」は、1日上下各10本。最も速い列車は大宮、仙台、盛岡、新青森のみに停車し、東京-新函館北斗間を3時間58分で運行する。
このほか、仙台と新函館北斗を結ぶ「はやぶさ」、盛岡-新函館北斗間の「はやて」、新青森-新函館北斗間の「はやて」がそれぞれ上下各1本。
車両と車内
JR北海道は、新幹線用車両として「H5系」を4編成(40両)投入。JR東日本のE5系と基本仕様は同じだが、車体中央の帯色を紫色とした。内装の一部にも北海道独自のデザインを取り入れた。
東京と新函館北斗を結ぶ「はやぶさ」はH5系かE5系の10両編成。グランクラス、グリーン車が1両ずつ置かれるのは、これまでの東北新幹線・東京-新青森間と同様。どちらの車両の座席にも電動リクライニング機能のほか、レッグレストや読書灯が付く。普通車を含めた全座席に電源コンセントを備える。
運賃・料金
主な区間の運賃・料金の総額(通常期)
普通車指定席 | グリーン車 | グランクラス | |
---|---|---|---|
東京― 新函館北斗 | 23,430 | 30,940 | 39,320 |
仙台― 新函館北斗 | 17,950 | 24,410 | 32,790 |
盛岡― 新函館北斗 | 13,440 | 17,810 | 26,190 |
新青森― 新函館北斗 | 7,720 | 9,990 | 15,230 |
単位:円 (2019年10月1日の消費税増税後更新/グランクラスはアテンダント付きの料金)
沿線の見どころ
新函館北斗、木古内から
函館
人口約27万人の函館市は、年500万人近くが訪れる観光都市。1859年、箱館港が横浜、長崎とともに国内初の対外貿易港となり、異国情緒あふれたエキゾチックな街並みが形成された。函館山(標高334メートル)の山頂から見る夜景は「日本でも屈指」と評判だ。
好漁場が近くにあり、「函館朝市」「大門横丁」などで四季折々の海の幸が楽しめる。特にイカとコンブが特産品。観光資源としてはほかに、赤レンガの倉庫群、日本初の西洋式要塞である五稜郭、湯の川温泉などが知られている。
大沼国定公園
大沼、小沼など3つの沼を中心としたリゾート地。駒ケ岳(標高1131メートル)を眺めながらの散策やバードウォッチング、カヌー、サイクリングなどが楽しめる。JR大沼公園駅下車。新函館北斗からのバス便もある。
江差
かつて北前船の往来とニシン漁で栄えた港町。幕末までは北海道唯一の商業港で、江戸期から大正にかけての商家や蔵、歴史的建造物が多く残る。江差沖で沈没した幕末の軍艦、開陽丸の復元船、引揚げ品を展示した「開陽丸青少年センター」も見どころ。現在の人口は約1万人。江差までは木古内からバスで約1時間20分。函館からは約2時間。
松前
旧松前藩が置かれた、北海道唯一の城下町。江戸時代には地域における政治・経済・文化の中心だった。松前城、藩屋敷などが主な観光スポット。全国屈指の桜の名所としても有名。開花時期は例年4月末から5月中旬ごろ。松前へは木古内駅からバスで約1時間30分。
奥津軽いまべつから
龍飛崎(たっぴざき)
津軽半島の最北端に位置する岬。津軽海峡と北海道が見渡せ、海から一日中、強い風が吹き付ける土地。龍飛崎灯台や、青函トンネル記念館などがある。
津軽半島
奥津軽いまべつ駅と津軽鉄道の終点、津軽中里駅を結ぶ路線バスが1日4往復運行(所要時間70分、大人1200円)。冬季のストーブ列車が人気の同鉄道を使い、金木や五所川原など、津軽半島の各地へ足を延ばすことができる。
金木
金木(津軽中里駅から約15分)は、作家・太宰治の故郷で、生家の豪邸「斜陽館」が観光スポット。叩きつけるようなバチさばきで弾く独特な奏法の津軽三味線が生まれた土地でもあり、「津軽三味線会館」では生演奏が行われている。
五所川原
五所川原(津軽中里駅から約40分)は、7階建てのビルに相当する高さ22メートルの「立佞武多」(たちねぷた)=武者などを模した人型の山車灯籠=の祭りで知られる。祭りの期間は8月4日から8日まで。「立佞武多の館」では、常時実物を見ることができる。
バナー写真=JR北海道提供
(2019年3月16日更新)