80年代の「ほとんど全員虫歯」時代から大幅改善 : 中学生の虫歯の割合35%
健康・医療 社会
子どもの頃からの虫歯予防の効果? 子どもの虫歯が激減している。
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子どもの虫歯がこの20年ほどで急激に減少している。文部科学省の2018年度版学校保健統計の速報によると、虫歯り患率(虫歯になった人の割合。処置が完了している人も含む)は、小学校45.30%、中学校35.41%、高校45.30%で、全ての学校段階で前年度より減少。中学、高校は過去最低となった。
中学生の虫歯り患率の長期データを見ると、1980年代は90%を超えて推移しており、ほとんどの生徒が虫歯になっていたことになる。ところが、90年代に入ると漸減傾向に転じ、直近では虫歯になったことがあるのはほぼ3分の1だ。
かつては「乳歯は生え代わるから虫歯でもいい」という思い込みで幼児期の虫歯予防がおろそかだった。しかし、1980年代頃から公立の小中学校が虫歯予防指導に力を入れるようになり、育児雑誌では、歯磨きを子どもまかせにしない「親の仕上げ磨き」が推奨されるようになった。
さらに、虫歯になりづらい人工甘味料が菓子などに使われるようになったことや、虫歯予防に効果があるとされるフッ素配合の歯磨き粉が広く出回るようになったことなどもプラスに働いているようだ。
1984年から中学校1年生(12歳)を対象に実施している永久歯の1人当たりの虫歯の数(処置完了のものも含む)は、前年度より0.08本減少して0.74本となった。調査開始以来、虫歯本数はほぼ毎年、減少しており、今年が過去最低。
バナー写真:PIXTA