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奥羽・越後山脈が北日本に豪雪をもたらす:歴代積雪ランキング

社会

豪雪地帯は北日本の日本海側に集中し、太平洋側はそれほど深刻に雪に閉ざされることはない。日本海側と太平洋側の気候の違いには、北日本を縦断するように走る山脈が影響している。

冬の北日本は世界有数の豪雪地帯だ。気象庁の過去の積雪記録の上位をマッピングすると、日本海側の内陸に集中していることが一目で分かる。

北日本の日本海側では、大陸から吹き出す冷たく乾燥した季節風が海上を通過する際、海面から熱と水蒸気を吸い込み、雪雲が発達する。雪雲は東北地方を北から南へと走る奥羽山脈とそれに続く越後山脈にぶつかり、山のふもとに雪を降らせる。これが、豪雪地帯が内陸に集中する理由だ。冬型の気圧配置が強まると、平地でも大雪となることが多く、冬の間中、除雪や雪下ろし作業に追われることになる。

一方、同じ東北地方でも太平洋側では季節風が奥羽山脈を越える際に乾燥するため、沿岸地域や平野部を中心に乾いた晴天となることが多い。強い寒気に覆われて雪が降ることもあるが、日本海側のように長期に渡って深い雪に閉ざされることはまれだ。

歴代最深積雪ランキング

地点 積雪(cm) 日付
1 伊吹山(滋賀県) 1182 1927/2/14
2 酸ケ湯(青森県) 566 2013/2/26
3 守門(新潟県) 463 1981/2/9
4 肘折(山形県) 445 2018/2/13
5 津南(新潟県) 416 2006/2/5
6 十日町(新潟県) 391 1981/2/28
7 高田(新潟県) 377 1945/2/26
8 小出(新潟県) 363 1981/2/28
9 関山(新潟県) 362 1984/3/1
10 湯沢(新潟県) 358 2006/1/28
11 野沢温泉(長野県) 353 1984/3/22
12 安塚(新潟県) 350 1984/3/8
13 大井沢(山形県) 348 2000/3/1
14 只見(福島県) 341 2013/2/25
15 桧枝岐(福島県) 339 2015/2/15

出所 : 気象庁(各地点の1位の値でランキングを作成している)

1位の伊吹山は標高1377メートルで滋賀県の最高峰。日本海と琵琶湖を通って湿った空気がぶつかって雪を降らすメカニズムは北日本の大雪と同じだ。古い記録のため、最近の観測方法とは異なっているが、世界山岳気象観測史上1位としてギネスにも記録されている。

バナー写真 : 最深積雪ランキング2位を記録した2013年2月の酸ケ湯(時事)

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