日本の人口1.26億人なのに、宗教の信者数は1.82億人!
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文化庁が毎年実施している「宗教統計調査」によると、2016年12月31日時点の神道系宗教団体の信者数は8474万人、仏教系団体の信者数は8770万人で計1億7244万人だった。これにキリスト教系やそれ以外の宗教の信者数を加えると1億8223万人となり、日本の人口約1億2600万人を4割も上回った。
人口よりも信者数が膨らむのにはいくつかの理由がある。一つは、信教の自由・政教分離の原則を尊重し、宗教団体に対する行政の関与を最小限にしようという考え方があるためだ。統計は宗教団体の自発的協力によるもので、「信者」をどう定義するかも各団体まかせの自己申告制。かつては信者数の合計が2億人を上回ったこともあった。
もう一つは、日本人の宗教とのかかわり方だ。日本では、土着の原始宗教をベースとした神道と6世紀頃に大陸からもたらされた仏教信仰が交わり、明治政府が神仏分離令を出すまでの1000年以上に渡って「神仏習合」の時代が続いた。神道にも仏教にも明確な入信の儀式はないため、信者としての自覚がないまま、生活様式や季節の行事として人々の生活の中に宗教行事が根付いている。このため、多くの日本人は、クリスマスイベントを楽しんだ一週間後の大晦日にはお寺で除夜の鐘をつき、年が明けると神社に初詣に行くことに違和感も罪悪感も感じていない。結婚式は教会で挙げるけれど、葬儀は仏式が多数派だ。自宅に仏壇と神棚の両方を備え、「寺の檀家」あり「神社の氏子」であることも珍しくはない。こうして、二重にカウントされている人が少なくないことが、人口よりも信者数が膨らむ原因だ。
ちなみに、全国の神社数は8万1158社、寺院は7万7256寺だった。日本の大手コンビニ3社(セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン)の全国の店舗数の合計は5万1366店舗なので、神社や寺はコンビニよりもすぐ近くにあるということになる。
都道府県ごとの寺院と神社の数のトップ5は以下の表の通りで、信長、秀吉、家康と3人の天下人を輩出した愛知県は、権力者が氏神をまつる神社や、先祖が眠る菩提寺を手厚く保護した歴史の名残で今も寺や神社が多いと言われている。寺院 | 神社 | |
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1 | 愛知 4589 | 新潟 4732 |
2 | 大阪 3389 | 兵庫 3864 |
3 | 兵庫 3289 | 福岡 3421 |
4 | 滋賀 3213 | 愛知 3359 |
5 | 京都 3077 | 岐阜 3272 |