
週半分以上「孤食」が15% :食育白書
社会
「食育白書」によると、1日の全ての食事を1人で取る「孤食」の日が週の半分以上の人が15.3%となった。背景には、1人暮らしの高齢者が増えていることなど世帯構造の変化がある。
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農林水産省がまとめた2017年版「食育白書」によると、1日の全ての食事を1人で取る「孤食」の日が週の半分以上の人が15.3%となり、2011年と比べて5ポイント上昇した。調査は17年11~12月、20歳以上の3000人を対象に実施、1786人から有効回答を得た。
1人で食事をすることについての感想を聞いたところ(複数回答)、「時間や場所が合わないため仕方ない」(35.5%)、「一緒に食べる人がいない」(31.1%)、「1人で食べるのが都合がいいため、気にならない」(27.3%)などが上位だった。
「孤食」の背景として考えられるのは、「単身者世帯」「夫婦のみ世帯」「一人親世帯」の増加だ。特に65歳以上の高齢者では1人暮らしの人の割合が増加しており、2015年は男性高齢者の13.3%、女性高齢者の21.1%が1人暮らしだった。今後、高齢化が進展することを考えると、孤食も一段と増加する可能性が考えられる。
一方、「孤食」が少なく、誰かとともに食事をしている人は、栄養バランスの良い健康的な食事をしている。ほとんど「孤食」の無い人は、主食・主菜・副菜をそろえて食べる頻度が高く、「野菜をたくさん食べる」「塩分を取りすぎないようにする」など生活習慣病の予防や改善につながるような食生活を心掛けていることもわかった。
バナー写真 : PIXTA